Japan
このブログでは、Google から開発者のみなさま向けの情報をいち早くお届けします。
Google Play で成功を手にする: アプリのデベロッパーがゲームから学べること
2016年3月17日木曜日
[この記事は Google Play 事業開発マネージャー、Matteo Vallone による Android Developers Blog の記事 "
Find success on Google Play: What app developers can learn from games
" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]
(より多くのアプリ デベロッパーに情報を伝えることで、Google Play でのビジネスを支援できるよう、この記事は
こちらのウェブサイトで先行公開されました
– Ed.)
フリーミアム アプリとゲーム事業の間には、事業として成功させるという点では、多くの共通点があります。しかしながら、コンソール ゲームの歴史から、ユーザーはアプリよりゲームに支払いをすることに、より慣れています。さらにモバイル ゲームでは、ユーザーに合わせて、幅広い価格設定の「仮想グッズ」を容易に提供できます。つまり、ゲームのデベロッパーは、どのようにユーザーの初期体験や、コンバージョン、生涯価値(LTV)を改善できるかを学ぶ機会がずっとありました。では、アプリのデベロッパーはゲームのデベロッパーから何を学べるでしょうか。成功したゲームのデベロッパーから得たベストプラクティスと知見の中で、アプリ開発でも大いに活用できそうなものをご紹介します。
ゲームのデベロッパーの手法を学んで、アプリも成功を目指しましょう。
1. 新規ユーザー獲得に投資する前に、リテンションを最適化する
リテンションは王様です。リテンションはコンバージョンの増加に寄与します。ゲームのデベロッパーにとって、リテンションは、ゲームの品質とゲームがユーザーにとって魅力的であるかの重要な指標です。
ほとんどの場合、ゲームのデベロッパーは、ベータ テストのコミュニティやテスト用の市場で「先行公開」を実施します。このフェーズの間に、チュートリアルの完了率、難易度、コンバージョン数といった具体的な項目を詳しく調査し、リテンションを最適化するための調整を行います。
Google アナリティクスのコホート分析レポート
を使うと、デベロッパーはリテンションを追跡することができます。リテンションが満足いくものになると、デベロッパーは本格的なアプリの公開に踏み切り、ユーザー獲得のための投資を開始します。
2. 徐々にエンゲージメントを高めユーザーを保つ
リテンションには、インストール直後の 1 週間が最も重要です。ユーザーはたくさんのアプリをインストールして試し、最初の数日間で、どのアプリを使い続けるかを決めます。もし、その期間残ることができれば、あなたのアプリはユーザーが日々使うアプリの一部になる可能性が高いと言えます。
段階的にユーザーのエンゲージメントを高める、簡単な方法がいくつかあります。主要な機能を紹介することに加え、そのアプリがユーザーにとって、どれほど価値があるか説得力のあるストーリーを提示することが大切です。そして、見つやすい場所に、ユーザーがすぐに価値を感じる機能を配置します。
これは、すべての場合にあてはまる方法はでありません。適切なソリューションを見きわめるために、デベロッパーはまず、どのようなユーザーフローにすればリテンションを高められるかについて仮説を立て、A / B テストを実行し、その仮説が妥当であるか、修正が必要があるかを確認する必要があります。たとえば、サインインの処理をユーザーフローの中で後回しにすれば、リテンション率が高まると考えるかもしれません。しかし、同時に、長期間のエンゲージメントを判定する指標(アップロードされた写真や閲覧された記事の数など)が何かという点にも注意し、アプリ利用開始時のフローの変更が長期指標へ与える影響を測定するする必要があります。
通常、アプリの導入の最適化に着手する場合、次の原則がよいスタート地点になります。
煩雑な手順のセットアップをユーザーに強いるより、アプリをすぐに使ってもらえる方法を追求してください。
アカウントの登録、ビデオのアップロード、友達の検索など、「アクティベーションが必要な瞬間」は、少しずつ出すようにしましょう。
最初にユーザーに求めることは最小限にし、より細かいことはユーザーがアプリの機能を必要とした時に求めるようにしましょう。
パーミッションはユーザーに対するサービスとして扱いましょう。たとえば、ユーザーに登録をしてほしい場合には、先に、登録をすることでアプリからより多くの価値が得られることを示してください。そのようにすることで、ユーザー体験はより個人的なものとなります。
この例では、アプリ「OkCupid」でアプリへの導入フローをいくつか試した結果、最もエンゲージメントが高かったバージョンでは、7 日間リテンションが 20 パーセント以上も向上しました。
最後になりますが、ユーザーに購入を求める前に、ユーザーがアプリの価値を確実に理解できるようにしてください。ゲームのデベロッパーは、限られた日数または回数の中で製品の一部または全ての機能を、無料でユーザーに体験してもらう、ということをとてもうまく行っています。
Google アナリティクスのユーザーフローレポート
は、ユーザーがアプリをどのように使っているか(または使っていないか)を分析する際にとても役立ちます。このレポートを使うことにより、ユーザーがアプリ内をどのような経路で利用し、どこで離脱したかを知ることができます。これにより、アプリ内の潜在的な問題点を見つけることができます。
3. 適切なユーザーに適切なサービスを提供する
ユーザーにアプリ内購入を促すための戦略を立案する際は、アプリ内の購買行動の違うグループを理解することが重要です。
まず、どのように購入を行うかと購入金額によって、ユーザーのグループを見分けるところから始めましょう。ユーザーの年齢別かもしれませんし、インストール時に利用するチャネル別、あるいはアプリ内の行動別かもしれません。こうしたユーザー グループの発見と定義には、
Google アナリティクスのセグメントの作成
を使います。次に、ユーザーにアプリ内購入を勧める内容とタイミングを、ユーザーの購買行動にあわせて調整します。たとえば、購入するユーザーの割合が高く、1 回の購入額も大きいけれども、購入頻度が低いという傾向があるグループに対しては、アプリ内の有料機能をバンドルするようにします。
4. ユーザーが購入する可能性が高い時にアプリ内購入を勧める
ユーザーが購入をする確率が高くなるのは、購入の操作がスムーズな場合、そして、購入によりどのように価値が増すかがわかる場合です。なので、次をお勧めします。
ユーザーが必要な時、または、欲しいと感じる時にユーザーに購入を促します。そして、なぜ購入することが妥当であるかを説明します。
購入の操作は、ユーザーがアプリの利用中に最小限のタップで完了できるように、できるだけ簡単な設計にしましょう。たとえば、適切な画面のフッターに「アップグレード」ボタンを追加します。
アプリ「TomTom」は、無料サービス期間が終了するまでのカウントダウンを追加しました(移動した距離でカウントされる)。カウンター画面には、ワンタップで有料機能にアップグレードできる、アプリ内購入のボタンが含まれています。
優秀なゲーム デベロッパーと同様に、TomTom のデベロッパーは、テストと分析を絶えず繰り返し、ユーザーの心をつかんで離さないような優れたユーザー 体験の構築を重視しています。第一印象は大切です。アプリ利用開始時に、ユーザーがすぐにアプリの重要性を理解し、簡単に使えるようにする必要があります。そして、収益を生み始める必要があります。アプリ内購入を実行しやすくすることに十分配慮することが肝心です。
私が「Google Playtime 2015」で開催したセッション「アプリに応用できるゲームのルール」(The rules of games, for apps)は、こちらからご覧になれます。
このセッションではアプリのデベロッパーは、ゲームのベストプラクティスやデベロッパーの実例を学ぶことができます。
また、
「Google Playtime 2015」の他のセッション
では、Google Play でビジネスを成功に役立つツールやベストプラクティスについてご覧になれます。
Posted by
Ryuichi Hoshi - Developer Relations Team
コメントを投稿
ラベル
#hack4jp
3
Addy Osmani
1
ADK
2
AdMob
1
ALPN
1
AMP
2
Analytics
3
Andorid
6
Android
133
Android Auto
1
Android Design Support Library
1
Android Developer Story
1
Android N
1
Android Studio
10
Android Support Library
3
Android TV
7
Android Wear
20
androidmarket
3
AngularJS
2
API
20
APIExpert
45
app engine
21
App Indexing
4
App Invites
5
AppCompat
2
Apps Script
5
aprilfool
3
ArtTech
1
Audio
1
Auth Code
1
Authentication
2
AuthSub
2
Autotrack
1
Beacons
5
BigQuery
6
BLE
4
Blink
1
blogger
1
Brillo
1
Brotli
1
Calendar
1
Cardboard
2
Career
1
Case Study
1
chrome
47
Chrome Custom Tab
1
chrome extension
2
Chrome for Android
1
Chrome for iOS
1
Chromecast
5
chromewebstore
5
Chromium
4
ClientLogin
3
Cloud
8
CocoaPods
1
codejam
5
codelab
2
compute engine
3
Dart
2
DataCenter
1
Deep Learning
1
Demo Party
1
Design Sprint
3
DesignBytes
1
DevArt
3
DevBytes
6
Developer
14
Developer Console
2
Developer Preview
1
Developer Relations
2
DevFest
6
DevFestX
3
devtools
3
DirectShare
1
Doodle
1
DoubleClick
4
Doze モード
1
drive
2
EarlGrey
1
Easter Egg
1
ECMAScript 2015
1
Eddystone
2
egypt
1
English
2
ES6
1
Firebase
3
font
2
game
12
GDD11JP
56
GDD2010JP
23
GDE
2
GDG
9
Geo
17
Gingerbread
1
GLIDE
5
Go
1
golang
4
goo.gl
1
Google
5
Google Apps
1
Google Cast
5
Google Cloud Messaging
8
Google Cloud Platform
4
Google Developer Experts
2
Google Developers Academy
1
Google Developers live
5
Google Developers Summit
1
Google Drive
2
Google Fit
2
Google for Work
1
Google Maps
22
Google Play
22
Google Play Game Services
5
Google Play Services
17
Google Plus
14
Google Search
3
Google Sign-In
7
Google+
1
Googleapps
10
GoogleGames
1
GoogleI/O
19
GoogleLabs
1
GoogleTV
1
gRPC
2
GTUG
5
GWT
2
hack4jp
2
hackathon
5
HTML5
17
HTML5Rocks
1
HTTP/2
3
HTTPS
2
ID Token
1
Identity
8
Identity Toolkit
1
Ignite
4
IME
10
intern
2
iOS
5
IoT
1
IPv6
1
JavaScript
3
K-12
1
Knowledge Graph
1
l10n
8
Lollipop
10
Machine Learning
1
Marshmallow
10
Material
1
Material Design
17
MDL
1
MIDI
1
Mobile
6
Mobile Bootcamp
4
Mobile Vision
3
mod_pagespeed
1
monetize
3
Mozc
14
Music
1
NativeDriver
2
Nearby
3
Nexus
1
Nexus S
1
NFC
1
NPAPI
2
NPN
1
oauth
5
OpenGL
3
OpenID
3
OpenID Connect
2
OpenSocial
1
opensource
11
Payment
1
People API
1
Performance
5
PersonFinder
1
Physical Web
2
Place Picker
1
Player Analytics
3
Policy
1
Polymer
6
Progressive Web Apps
2
project hosting
1
Promise
1
Promo code
1
Protocol Buffers
1
publicdata
1
QUIC
1
RAIL
1
Remote Display API
1
Runtime Permission
1
Sample Code
2
schema.org
1
security
7
Service Worker
3
sketchup
1
SmartLock for Passwords
4
social
4
SPDY
3
speak2tweet
1
startup
3
streetview
3
Study Jams
3
techtalk
12
TensorFlow
1
test
2
ToS
1
Transliteration
1
Twitter
1
Udacity
13
Unity
2
UX
1
V8
1
VP9
1
Vulkan
1
Watch Face
2
wave
2
Weave
1
Web
1
Web Animations
1
Web Components
4
Web Manifest
1
WebMusic
3
WTM
2
YouTube
14
YouTube API
1
インタビュー
1
コードサンプル
1
プライバシー
1
言論の自由
1
節電
3
東日本大震災
9
日本語入力
40
ブログ アーカイブ
2016
3
2
1
2015
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
2014
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
2013
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
2012
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
2011
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
2010
12
11
Feed
Follow @googledevjp
"プロダクトに関するご意見は
プロダクトフォーラム
にお願いします"