17日にも保釈の清原被告「バット振りたい」運動不足でウズウズ
覚醒剤取締法違反容疑で起訴された元プロ野球選手の清原和博被告(48)が「運動不足で、(外に出られたら)バットを振りたい」と話していることが16日、関係者への取材で分かった。この日、同容疑者の弁護人が保釈を請求。地裁が許可し、被告が保証金を納めれば、17日にも勾留中の警視庁本部から保釈される。保釈後は、薬物依存症の治療のため都内近郊の病院に入院することも判明した。
2月2日の逮捕から40日以上を警視庁本部の勾留施設で過ごした清原被告は、やはり運動不足になったようだ。留置施設内で主に読書と取り調べの毎日を送っていたが、保釈後の生活についての要望を関係者から聞かれた清原被告は「バットを振りたい」と明かしたという。
この日、清原被告の弁護人が保釈を請求した。地裁は検察官の意見を聴いた上で、身元引受人がいること、逃亡や証拠隠滅の可能性がないかを検討し、保釈の可否を判断。早ければ17日にも保釈される可能性がある。保釈中は指定された場所での居住や、裁判所に出頭を求められれば応じることが義務づけられる。地裁が保釈を認めず、初公判まで勾留される可能性もあるが、法曹関係者は「初犯であれば、そこまで勾留することは考えにくい」と話した。
また、清原被告は保釈後、当初は都内で支援者や関係者と会い、謝罪する予定だったが、そのまま入院する方針。関係者によると場所は都内近郊の病院で、東京地裁で行われる5月17日の初公判までの2か月間、この場所で過ごすことで関係者の間で話し合っているという。
院内ではカウンセリングを受けたり、規則正しい生活を送るよう指導されるという。また、公判を担当する弁護士と打ち合わせも行う。関係者は「極力外部との接触を避けたい」としている。ただ、外を散歩するなどの運動も可能だ。こうしたことから、小学生のころから天才打者として全国に名前をとどろかせた清原被告は、根っからのバットマンの魂がうずいたのかバットを持ち込むことを要望したという。
ただし、「凶器になる可能性があることから難しい」と関係者が却下。さらに、「タオルも持ち込みたい」と要望。これは、タオルを持ってシャドーピッチングと呼ばれる投げる練習を行うためという。こちらは「タオルを使って自殺の恐れがある」と却下。いずれも野球への情熱が衰えていないことを表している。院内にはテレビもあり、25日に開幕するプロ野球の観戦も可能という。
起訴状によると2月1日ごろ、覚醒剤を使用。同2日には港区の自宅マンション内で覚醒剤約0・2グラムを所持していたとされる。清原被告は、所持と使用については認めているものの、入手先は明らかにしていないとみられる。警視庁は今回得た証言などは今後の捜査に生かす方針という。
◆薬物事件で主な著名人の保釈
▼女優・酒井法子 09年8月8日に逮捕。9月17日に40日ぶりに勾留先の東京湾岸署から保釈された。都内で謝罪会見を行い、その後、新宿区内の病院へ入院した。保釈保証金は500万円。10月26日に初公判、11月9日に執行猶予3年、懲役1年の判決。
▼歌手・ASKA 14年5月17日に逮捕。7月3日に勾留先の東京湾岸署から47日ぶりに保釈され、千葉県内の病院に入院した。保釈保証金は700万円。8月28日に初公判、9月12日、執行猶予4年、懲役3年の判決。