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 17日午前7時半ごろ、広島県東広島市志和町の山陽自動車道下り線八本松トンネル内で、車12台が絡む多重事故が発生した。広島県警や東広島市消防局によると、88人が巻き込まれ、2人が死亡した。総務省消防庁によると、69人が負傷した。車5台が炎上し、約2時間半後に鎮火した。

 西日本高速道路(ネクスコ西日本)によると、八本松トンネルは全長844メートルで、片側2車線。1988年7月に開通し、トンネル内にスプリンクラーは設置されていない。

 県警高速隊によると、事故はトンネル出口から約200メートル付近で起きた。西に向かっていたトラックが停車中の軽自動車に衝突して出火。追突された車両のうち1台が横転して出火したという。

 県警や市消防局は、さらにトンネル内に取り残された人がいないか調べている。亡くなった2人のうち1人は、乗用車内で焼死体で見つかったという。もう1人は40~50代の女性で、心肺停止の状態で救助され、搬送先の病院で死亡が確認された。県警がともに身元の確認を進めている。

 東広島市の井野口病院には計11人が搬送された。同病院によると、女性が心肺停止状態で搬送され、その後死亡が確認された。残りの10人の男女については煙を吸って軽症という。

 ネクスコ西日本によると、この事故の影響で、山陽自動車道の西条インターチェンジ(IC)と志和ICの間の上下線が通行止めになっている。