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最高裁判事にリベラル派指名 共和は審議拒否も

 【ワシントン及川正也】オバマ米大統領は16日、先に死去したアントニン・スカリア連邦最高裁判事の後任に、首都ワシントンの連邦巡回控訴裁のメリック・ガーランド裁判長(63)を指名すると発表した。最高裁判事は上院の承認を経て就任する。ガーランド氏は穏健なリベラル派とされる。オバマ氏は議会の協力を求めたが、野党・共和党は次期大統領に委ねるべきだとして承認審議を拒否する動きをみせている。

     オバマ氏はホワイトハウスで声明を発表し、ガーランド氏の起用について、超党派で容認される人物だと指摘。「最高裁は(党派対立の)政争を超えた存在だ」と述べ、超党派で承認を急ぐよう議会に求めた。

     ガーランド氏はハーバード法科大学院を修了後、裁判所書記などを歴任。司法副長官補当時には、1995年のオクラホマシティー連邦政府ビル爆破事件を担当した。クリントン大統領時代の97年に連邦巡回控訴裁判事。2013年から現職。

     最高裁は長官を含む判事9人で終身制。現在は、共和党の大統領が指名した保守派3人と保守系中道派1人、民主党の大統領が指名したリベラル派4人。86年に就任したスカリア氏は生前、保守派の代表格として知られ、保守とリベラルが拮抗(きっこう)していた。

     最高裁の近年の判決では、医療保険制度改革(オバマケア)の合法性や同性婚を認めるなどリベラル派の流れに傾斜している。

     最高裁は現在、オバマ氏が大統領令で実施を発表した移民制度改革や気候変動対策での二酸化炭素(CO2)の排出量規制を巡る訴訟などを抱えており、民主党は推進したい立場だ。

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