編集委員・稲垣康介
2016年3月17日05時32分
錦織圭選手(日清食品)の活躍に刺激され、テニス人気は上昇中。でも、錦織選手と同じように世界で羽ばたくのを夢見る少年少女の行く手に「空白の3年間」が横たわる。いったい、どんな問題なのか。
小学生までは民間クラブでテニスに親しんでいても、テニス部(硬式)のある中学校は全国で約1割しかない。このため中学進学を機にやめてしまい、中学時代の3年間に伸びるチャンスを奪われるケースが多いのだ。
テニス部が少ない背景の一つに、日本中学校体育連盟に加盟していない点がある。加盟するための条件は「全国9地域のブロックのうち、6地域で認められていること」。テニスは現在、北海道、近畿、四国、九州の四つにとどまる。
実は、日本中体連に加盟している競技は計19もあるが、1981年以降、一つも増えていない。平手陽事務局長に聞くと、「テニスに限らず新規参入の扉を閉ざしているわけではない。全国大会は各地域が順番で開催してきた歴史があり、現場の指導者が足りない地域だと大会運営が難しい。そうした理由から6地域以上の加盟を新規加入の条件にしている」と説明する。
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