『新京報』(2月18日付)などによると、麻薬患者更生施設に登録されている依存症患者は現在、234万人以上おり、中国国内には1800万人の麻薬常習者がいるという。日本同様、脱法ドラッグの蔓延で、若者の常習者も急増しており、18歳未満の依存者が4.3万人もいるというから驚きだ。
一方、中国の薬物蔓延は、日本にとっても対岸の火事ではない。2月に覚せい剤100kgを所持していたとして逮捕された暴力団関係者5人は、洋上で取引していたことがわかっている。一部の容疑者は事件直前に中国へ渡航しており、この覚せい剤は中国経由で密輸されたと当局は見ている。
日中間の薬物の洋上取引に、最新ガジェットが投入される可能性を指摘するのは、中国在住フリーライターの吉井透氏だ。
「東シナ海洋上での薬物取引にレーダーで検知されにくいドローンがすでに投入されているという情報がある。アメリカとメキシコ国境で同様の麻薬密輸事例があり、それをマネたのでしょう。今後、今まで以上に薬物が日本へ流入するおそれがあります」
国境を超えた薬物氾濫に対し、日中間の連携が必要となりそうだ。
■最新! 薬物トンデモ事件簿
中国ではケタ違いの薬物事件が後を絶たない。最近起きた信じられないようなニュースを一部、紹介しよう!
ケシガラ料理店 北京市内で、麻薬成分を含み中毒性のあるケシガラの粉末を隠し味として使用していた35の飲食店が摘発された
高速逆走自殺 ヤケを起こした薬物依存症の男が自殺をほのめかし、湖北省の高速道路を150kmにわたって逆走し、逮捕された
薬物村 村ぐるみで覚せい剤を密造していた広東省の闇工場を警察官3000人を投入して制圧。182人を逮捕した
全裸出頭 全裸の少女が交番に現れ「私の小便はミネラルウオ−ターだ」と大暴れする動画が流出。少女は薬物依存症だった
大麻販売網 全国37の大学で大麻を密売していた販売網を摘発。主犯は温州市の数学教師で助手は16歳の少女だった
取材・文/奥窪優木