テリオンの小説入門
プロットの建て方
プロットの建て方
はい、今回はプロットの建て方についてです。
プロットとは私の言葉で言えば貴方が書こうとしている小説の設計図です。
さて、ハウツー本などではプロットについて色々説明がされていますが、実際どうやったら良いの? って思ってる方いません?
心当たりある人、安心してください。
自分はプロットがわからない、小説を書く才能がないとかじゃないです。
ハウツー本では説明はしてくれるけどやり方まで詳しく載っていないのには理由があります。
それは…………
【人の数だけプロットの書き方がある】
だからハウツー本はおおまかな説明だけなんです。親切なハウツー本なら製本に携わった作者のプロットのやり方を載せていたりしますがそれが正しいプロットの書き方ではなく、その作者にとってやりやすいプロットの書き方なんです。
プロットについてこんなことを言った講師がいました。
【プロットとは簡略化された小説である】
プロットって漫画で言うならネーム、映像で言うなら絵コンテ……イメージ出来ましたかね?
おおまかな流れや予定表を文字にして、それに天の文地の文を付け加えたのが小説作品なんです。
世の中にはプロットなんて無くても書けるよという人もいますが、その人は頭の中にプロットができているのです。
目に見えるか文字にしているかの違いぐらいかもしれません。
私が学院で習ったやりやすいプロットの書き方はまず作品全体の始まりと終わりを決めることです。
たとえば昨今のなろうテンプレートをお借りするならば魔王を倒すために異世界に主人公が召喚される。魔王を倒して元の世界に帰る。 以上!
そんな短くていいの? と思う人もいるかもしれませんが私はこのシンプルなやり方が合ってました。
始まりと終わりが設定できたら、1話ごとのエピソードプロットを建てていきます。
始まりは魔王を倒すために主人公が異世界に召喚されるとあるので、第一話プロットでまず決めるのは物語の舞台となる世界、魔王がいること、主人公を召喚する存在これを決めないといけません。
つづいてなぜ主人公が召喚されたか、なぜ主人公はいきなり呼びだされて魔王を倒すことを承諾したか。
以上の過程を設定し、天の文地の文を付け加えれば第一話は出来たと思います。
プロットを作る時点で絶対に決めないといけないのが始まりと終わりです。
始まりがないとキャラクターは動けません。
昨今のネット小説でよく見受けられるのが終わりを決めずに書きたい情熱だけで見切り発車する人がいますが……私の主観で9割エタります。
なぜなら終わりを設定せずに書くというのは
【ゴールのないマラソンを続ける】
こういうことです。最初は書く意欲で軽快に走り出せるでしょう。でも、リアルのマラソンで例えるなら、ゴールがないとペース配分わかりませんよね?
徐々に勢いは落ちて、一度でも足を止めると再開に二の足を踏むことになります。
実際在学中に私はこの状態に陥ってエタらせた小説が何本かあります。
講師や周りから色々言われましたが、当時の私は終わりなんて設定したらゴールが見えて萎える。見えないほうが書き続けられると思っていました。
実際は思いついたシーンや書きたいシーンを書き終えると一気にやる気が無くなります、終わりへの持って行き方がわからず迷走します。
最初に始まりと終わりを設定すればペース配分がわかります。
ゴールが見えると気分が違います。
そして何より、打ち切りになった時、話の締め方が楽です。
最後にプロットについてこう言っていた講師もいます。
【プロットとは編集に納得させるための企画書】
この講師さんが言うには、このプロット段階で第三者(編集)に面白いと思わせられないならその小説は駄作だと言ってました。