文章のコツ


 はい、今回は文章のコツについて。

 前回が描写だったので今回は文章という単純な理由。

 皆さんのレビューを見ていると小説家の勉強せずにいきなり書きましたという声がいくつかありました。


 小説に限ってですが最初に言っておきます。


【小説の勉強してなかったことは悪いことではありません】


 え? 基本とか疎かにして駄目なんじゃないの? と思った人もいるかもしれません。


 ですが、私テリオンの考えはこうです。


【勉強なんて後からでもいい。まず書くことに挑戦した自分を誇れ】


 小説の基礎を勉強しても、書かなければ意味がありません。

 確かに基礎を疎かにしてはいけません。ですが基礎は後からでも身につけられるのです。


【だって知識を蓄えることに年齢制限なんて無いですもん】



 さて、本題に戻りましょう。


 

【一人称をはっきりとさせろ】


 小説初心者がやらかしがちな、一人称小説のミスです。


 皆さんも見たことないです? 一人称が僕だったり、私だったり、俺だったりとバラバラになっている作品。

 主人公が精神的に成長したり、多重人格を描写するためならいいですが、そう言ったテーマや伏線がないなら、終始僕なら僕、私なら私で統一してください。



【漢字を書き分ける】


 これはパソコンのせいだったりする時もありますが……皆さん同じ作品で「知恵」と「智慧」とか「反乱」と「叛乱」とか、同じ意味でも感じが違う文章を目撃するときありません?


 難しい方の漢字を使うなとはいいません。できれば作品の世界観に合わせるなどしてかき分けて一つに統一してください。



【ニュアンスを書き分けろ】


 合う、会う、遭う、逢う、おなじ「あう」でも意味が違う時があります。

 日本語には同音異義語と呼ばれる言葉があります。


 特に中高生で作品を書いている人は、会うと逢うの意味を間違えている場合があります。

 ひどい人になると【待ち合わせをしていたていた恋人と遭った】と書いて普通にデートシーンに移行する人もいました。


 ニュアンスが違うかなと思ったら辞書で調べましょう。

 めんどくさい? プロ作家目指すなら努力を怠るな。3次4次選考になるとここらへんのニュアンスが合否を決める場合もあるんだよ。


 とはいえ、これは作者の感性や感覚によるものもありますが、この注意書きがあれば間違いを抑えられるのではと思います。



【とき、ところ、もの、ことを使いこなせ】


「時」と「とき」

「所」と「ところ」

「物」と「もの」

「事」と「こと」


 同じ言葉でも意味が違うときや使用方法が違う時があります。

 

・時を止めたとき

・ところで、大切な所で邪魔されたけど

・商売人たるもの、商品となる物は大切にする

・事をなしとた後は、この場所に留まることはない


 これもニュアンスと一緒で感性や感覚によるものが多いです。



【接続詞、副詞は基本ひらがなで】


 接続詞副詞は歴史小説や時代劇作品、肩が凝りそうな作風でもないかぎりは基本ひらがなを使いましょう。

 え? 「接続詞、副詞ってなに?」だって?


 辞書と学校の国語の本で調べようね。基礎の基礎だから。



【表記をブレさせない】


 これも無意識にやっちゃってる人います。

 何かというと、一番わかり易いのは


【バイオリンとヴァイオリン】


 どっちも同じ意味でどっちも正解です。

 それがどうしたの? と思ってる人、これ大賞審査で不合格にされる理由の一つなんですよ。


 作品の中にバイオリンとヴァイオリンの二つの表記があると推敲していないと判断されます。

 必ずどちらか一つに表記を固定してください。