下読みをして見つけた禁止事項


 はい、今回は下読みをして見つけた禁止事項について。


 下読みってなに? という疑問を持つ人に説明します。


 いまはどう呼ばれているか、それどころか存在しているかわかりませんが、ノベル大賞の一次審査の審査員さんです。


 私は何度か授業の一環でやらせてもらいました。


 その時見つけた禁止事項を紹介します。

 プロデビューを目指して新人大賞など応募しようと思ってる人、ここ予習してください。


1:小説を書け。

 お前は何を言っていると思いますが、実際にいたんです……小説書かずに応募してきた人達が………


 まず、漫画を送ってきた人がいました。小説が書けないので漫画にしたそうです。

 素直にマンガ部門に応募しましょう。


 次に僕の考えた凄い小説設定という名の箇条書き。ボツです。


 最後は文章にできないので音声にしました。CDノベルのつもりだったようです。

 あ、当然ボツです。


2:ジャンルは守ろう。

 冗談ですよね? と思う人もいますが、コレも事実です。

 複数の対象に応募して間違えたというのもありました。これは許せます……でもボツです。


 次にあったのが本人は規約のジャンルだと思い込んでいた物。今度から送る前に廻りに見せて意見聞き入れましょう。


 ラストは「そんなものより俺の最高の小説のほうが良いだろ?」です。

 その人の狙いとしては黒い烏の中に白い鳩みたいに目立とうとしたか、ジャンル違いだけど面白いからコレ採用といわれると思ったのでしょう。

 本当に面白くても絶対に採用されません。

 なぜなら……この応募者は規約も守れないと自分でアピールしているからです。

 そんな人信用できません。信頼関係がきずけなければ、仕事を任せることも出来ません。


 ちゃんと募集要項はよく読んで、規約どおりに応募しましょう。



3:ちゃんと本文に描写しろ。

 コレはどういうことかというと、小説と一緒に作品に出てくる登場人物のイメージイラストだったり、作品舞台の地図や年表、設定資料集。果てはイメージ音楽にイメージソング(作者と思われる人のアカペラ)


 残念ながら、これらは無駄です。別の生徒が編集に問い合わせた結果、小説本文で描写できていない時点でボツにしてくださいとのご回答がいただけました。

 プロデビューを目指すなら他の媒体に頼ったりせず、小説一本で勝負してください。



4:時期ネタを入れない。

 これも実はNGなんです。このカクヨムのWEB大賞で選考期間や発表時期みてください。

 大体半年ぐらいアリますよね? 時期ネタ、場合によっては旬過ぎてますよ?

 それどころか下手するとそのネタ元が反社会的行動などして問題起こした場合、時期ネタ使った貴方の作品は強制ボツです。



5:元ネタを理解していないと意味がわからないネタを入れない。

 はいこれ、普通に小説書くときも禁止事項です。

 たとえば漫画、ゲーム、アニメのセリフを作品本文で使ったとします。


A:「別に全部片付けても問題無いだろ?」

B:「この海のリハクの目を持っても見抜けなかった!」


 はい、Aは元ネタ知らなくても普通に小説のセリフとして受け入れられますよね?

 でもBは、リハクさんを知らないと「貴方の名前は山田でリハクじゃないでしょ?」になりません?


 これ、二次小説畑出身者がよくやらかすNGです。貴方の知ってるネタが必ず皆が知っているとは限りません。


6:天の文(キャラ会話)の頭にキャラの名前を入れない。


 最近は見かけなくなりましたが、当時はよくみかけました。

 どういうことかというと


 テリオン:「こういうことなんです」


 会話文の頭に今誰が喋っているかわかるようにキャラ名入れるのNGです。

 どうしても誰が喋っているかわからなくなるなら


「せめてこういう風に描写してください」とテリオンは言った。


 こんな感じでお願いします。


 今はどんなふうになっているかわかりませんが、気をつけて損はないと思います。