あらすじの作法


 はい、今回はあらすじの作法です。


 あらすじなんて大丈夫な人も、一度私の話を聞いてください。


 さて、あらすじとは貴方が執筆した作品のおおまかな内容を紹介するものです。


 ところで、あらすじには作法があるってご存知でしたか?

 まあ、私が学院生だった時代にはという言葉がつきますが。


 まず守ってほしい作法が、必ず自分の作品の始まりと終わりを紹介すること。

 たまに作品のハイライトだけ語ってるあらすじがあるんです。

 どんな始まりでどう終わるのかを書いてください。


「始まりと終わりを書いたらネタばらしになっちゃう」なんて思っている人いません?


 そんなことありません。いつも例題で使っている異世界に召喚されて勇者として魔王を倒す話でも、倒すまでの過程楽しめますし、ちょっと荒業ですが倒すと書いてもどう倒すかはぼやかせば十二分に読んでもらえるし、ネタばらしになりませんよね。


【例】


1:あらすじ:異世界に召喚された主人公が勇者になって魔王を倒す話です。

 本文:「魔王! この料理を食ってみろ!」「うっ……うまい! 参った」 こうして魔王は勇者の料理によって胃袋を掴まれたという意味で倒されました。


2:あらすじ:異世界に召喚された主人公が勇者になって魔王を倒す話です。

 本文:「魔王! 大外刈を喰らえ! こうして魔王は勇者の大外刈りによって転倒と言う意味で倒されました。 嘘はいってない。



 次に「とにかく本文を見てください」「見たら面白さわかります」はプロデビューを目指すなら絶対にNGです。


 審査員よってはあらすじ一つ書けない人は見る価値ないと思う人もいます。

 だってあらすじって作品の【アピール】なんですよ。

 【とにかく本文見ろ】なんてアピールする気がないと思われますよ。ほんとうに面白いなら「こう面白いです」とアピールできますよね?



 「この後とんでもないことが!?」「二人はどうなってしまうのか!?」はやっぱりプロデビューを目指すならNGです。

 次が気になるように煽り文句を入れるのはあまり印象良くないです。

 あとふざけても「続きはCMの後!」「続きはWEBで!」なんていれないでください。その分だけで除外対象になりやすいです。


 400文字~800文字以内であらすじを完結させる。

 以下でも以上でもないです、以内で纏めてください。

 これ、貴方の作品の内容把握や文章のまとめ能力が向上する練習方法です。


 可能な限り三人称で、どうしても駄目なら主人公の主観で書いてみてください。