テリオンの小説入門 起承転結用教材「鬼斬り師大神命の退魔録」説


 はい、今回はテリオンの小説入門 起承転結用教材「鬼斬り師大神命の退魔録」解説です。


 ちなみにタイトル、縦読みすると「起承転結解説」と読めます。

 これも伏線でした。


 前回言ったように講師からもらった評価シートと添削された内容をご紹介します。

 評価シートとはまあ、わかりやすく言えばレビューみたいなものですね。


 さて皆さんは「鬼斬り師大神命の退魔録」をみてどこが良かった、どこが悪かった、ここはこうしたほうがとかわかりましたか?


 貴方の目線とプロの目線どれだけ一緒か違うのか見てみましょう。


 その前にこの作品は一話完結の短編一本課題として提出しました。


 はい、一発目からやらかしてるんですよね、これ。


【一話完結なのに最後に続くと表記しています】


 めっちゃ怒られました。


 記憶にあるかぎりの当時の心境としてはたしか……


【わざと続くと書いて講師に「続きが気になる、本にしてあげるから続き書いて」と言わせてやる】


 なんて、もう黒歴史クラスのアホな考えと根拠の無い自信でした。


 課題を理解していないとボコられました……ええ……


 さて、皆さんは作品全体を通して足りない物に気づきましたか?


【作品世界で鬼と鬼斬り師の因果関係や一般社会への認知度が一切描写されていない】です。


 起の部分で事件が起こる前に軽く設定流せばいいと講師はいっていました。


 はい、ここで「あれ? 冒頭で設定流しってNGじゃ?」と思った人……頭固いよ。

 NGなのは【クドクド】とです。


 今作品の場合


 この世には鬼と呼ばれる人に仇なす存在がいる。そして、人知れずその鬼を斬り、人々を影から護る鬼斬り師と呼ばれる存在がいた。


 コレぐらいでいいんです。

 NG版だと長くなるので簡略的に説明すれば、鬼がいたですむ所を生態系やら歴史から書いたり、鬼斬り師も寛永何年誰々が開祖で時の徳川幕府が~と長々と説明してはいけないことです。


 続いて作品全体のNGで【、と。を間違ってつけていたり、変な所でつけていることです】


 どこにつければいいか対処の仕方は【本文を音読】です。

 読んで息継ぎする所で、をつける。 読み終えたと感じる所で。をつける。

 最後に見なおして読みにくくないか、もう一度音読することです。

 音読で二回チェックがコツですよ、コツ。


 改めて【起】

 猫と鬼の関係が意味不明。

 なぜカゴメ様と呼ばれるかもう少し理由付けがほしい。

 同じようになぜ振り向くと、目を奪われるのか。

 加奈子という人物の会話文を削除し、女子高生が殺された後の悲痛の叫びだけ残せば三人称としてよかった。



【承】

 主人公の年齢がわからない。学生っぽいが、学院設定でどの学年か余計わからない。

 ヒロインの外見と特徴がわかりやすい。特におで子というアダ名をつけることで生きている感じがする。

 日野下の口からカゴメ様の設定をいっても良かったのでは?

 学校から夜の公園への場面展開が弱い。

 萌の苗字がわからないまま、あとおっぱい描写もっとしろ。


【転】

 大神が落ち着いている描写をもう少し欲しかった。

 視点が萌だったり、第三者だったり、大神だったり、ばらつきが酷い。


【結】

 悪喰というネーミングは良い。悪喰の能力と思われるものを設定ではなく描写で見せている。


「鬼斬師大神命……鬼さん、こちらっ!」というセリフ、まず「鬼さん、こちら、手のなる方へ!」など言って手を叩いて、戦闘を開始する。

「さあ、好きなだけ食らえ、悪喰!!」の部分を「鬼斬師大神命参る!」に変える。

 脳天唐竹割りしてから「さあ、好きなだけ食らえ、悪喰!!」といったほうがバランスが良い。


 鬼斬師と鬼斬り師、どちらか一つに呼称を決める。

 続くじゃねーよ。



  他にも細かい内容でしたが、全部書くときりがないのでここまで。