テリオンの小説入門
知識は武器に、経験は権威となる。
知識は武器に、経験は権威となる。
はい、今回は知識は武器に、経験は権威となるです。
どういう事かというと、皆さん、異世界トリップで内政チート物とか好きですか?
私は好きです。
内政チート物で書籍化している作品の数多くは今回のタイトルが当てはまるものが多いんです。
つまり、ちゃんとした知識を下地にして物語を書くことで作品にリアリティと一本の揺るぎない面白さが生まれるのです。
以前私は知識は武器ですと言いました。
知らなくてスルーするのと、知っていてあえてスルーするのでは読者の反応が変わるんです。
同じように実際に作者が経験した事をキャラクターに置き換えて描写すると説得力が増えます。
事実小説家になろうなどで感想の多い内政チート物は作者の知識と経験を作品に織り込んでいる作品が数多く占めます。
では貴方がそんな作品を作りたいならどうすればいいのか?
まずは調べましょう。難しく考えないでください、広く浅くでいいんです。
いっぱい調べることで貴方の経験と作品アイデアの引き出しができます。そして中身がぎっしり詰め込めます。
広く浅くと言っても何から手を付ければと思った人、そこで【縛り】です。
例えば内政チート物を書きたいと思いました。
まず舞台となる国、領地の問題を決めましょう。
例えば農作物が育たない。ならば図書館で農業に関する本を探したり、もしくはYahoo!の知恵袋で検索してみてください。
特に知恵袋は内政チート作品を作るために色々質問している人が多いので、本当に知恵袋になります。
経験は実際にできたら一番ですが、皆さんの中には社会人だったりまだ学生だったりで行動制限があったりします。
ならどうすれば良いかというと、知ってる人を探しましょう。そして恥ずかしがらずに相談しましょう。
よほどのことがない限り質問されることに嫌な思いをする人は少ないと思います。
聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥、知ったかは信頼すら失う恥です。
さて、私テリオンはリアルの友人で農業に携わっている人がいます。
またその人も内政チート物が好きで二人で色々語り合いました。
今回、このエッセイのために幾つかアイデアを出していただきましたので、ご紹介したいと思います。
その前に友人に感謝と礼をここで述べさせてもらいます。
今回はファンタジー世界(リアル暗黒時代の中世ヨーロッパ文化圏)と設定しております。
友人曰く「内政チート物の農業は作物量の倍増がピックアップされるけど、収穫した後の脱穀作業の軽減を描写すると、お、農家の苦労知ってるなって思われるよ」
といっておりました。
では脱穀作業を軽減する内政チートといえば千歯こぎです。どんなものかは皆さんで検索して調べてください。
もう一つ友人曰く「よく森から腐葉土持ってきて畑にまく描写あるけど、一回加熱しないと腐葉土の中にあるカビによる病気やネキリムシの卵が孵って虫害が発生するぞ」
といっておりました。
対処方法は大きな平鍋で土を焼くか、スチームで40度以上で蒸せばカビも卵も根絶やしにできるそうです。
で、コレがどう内政チートにどう活かせるかと言うと
例えば貴方以外にも転生トリップした人がいました。そして腐葉土を使ったが土の中の虫なんて知識がなかったために虫害が発生して困っているとかで、同じ転生トリップ者でも成功者と失敗者という2つの結果を描写できません?
最後に私と友人二人して思っていたのが【お前ら、生卵安易に使いすぎ】です。
どういうことかというと、生で安全に食べれる卵はほとんど現在の日本の無精卵だけです。
リアル暗黒時代の中世ヨーロッパ文化圏だと、無精卵を作ると言う概念すら殆ど無く有精卵が主流と言ってもおかしくないです。
つまり、割ると生卵じゃなくて雛になりかけのナニカが出てきたりします。
またこの時代は菌の知識がありません。現代日本の感覚で生卵を食したらサルモネラ菌による重度の食中毒になりますよ。
そんなリアリティいらないなんて思う方もいますが、知らないでスルーするのと知ってるのにスルーするのは違います。
先ほどのネタである知識のある転生トリップ者と知識のない転生トリップ者のお話なら、無知側が安易にたまごかけごはんを作ろうとして、知識ある側が必死止める。
でも無知側は現代知識の生卵と同じ認識などできょとんとしたりするなんてエピソード作れますよ。
同じように一昔前はマヨネーズを持ち込んで商人チートなんてものもアリましたが……あのう、マヨネーズを作るのに必要な油って植物性油ですよ。動物性油脂(主にラードなど)では作れません。
現在のマヨネーズは保存添加物が混じっており、また冷蔵庫で保存することで長期の使用が可能なんです。
あと、生卵を使っているのでサルモネラ菌による食中毒と、下手に作ると3日で腐ったマヨネーズが大量発生すると思います。
使う使わないは別として知っているとアイデアの種になると思いませんか?