物語の中盤で書けなくなる人へ


 今回は多くの人が患うと思う症状【中盤で書けなくなる人】について。


 プロットで始まりと終わりを決めたのに中盤で次が思いつかない、何故か作品を書いた当初のようにスラスラと書けない。

 そんな症状の方いませんか?


 もしくは書けるけど、なんか弱い、足りない、平坦、テーマがブレるという症状の方は?


 実際学院でも数多くの生徒が発症しましたし、講師も経験したといいます。


 この症状の原因はいくつかあります。


 物語の中盤が弱い、平坦だなという症例の人は、ズバリ中盤でなすべきことが思いついていないまま無理に文字を埋めていませんか?

 さらに、文字を埋めることもできなかったときには【足りない】が発症しています。


 これらの症例は【展開するに必要な設定が足りていない】が 主要な原因と考えられます。

  なので、治療方法としてはもっとも語りたい部分をより良く魅せるために違う角度から展開したり、すでになされたアプローチを別のキャラクターに放って対比構造を見せたりと物語の根幹部分を読者に伝えてみましょう。

 それでも書けないなら 【物語を通じて魅せたいもの】をきちんと定義してそのためにどう展開すべきかをよくよく吟味する、つまり、設定やプロットの見直しです。


 あとは友人など実際に顔を合わせる人達に相談してみましょう。

 え? 友人は小説のノウハウとか知らない? だからこそ見えてくる欠点や面白くしてくれるかもしれないアイデアが出てくるかもしれません。


 友人に相談したらネタばらしになっちゃうと思っていませんか?


 逆に考えましょう、相談した結果を魅せてあげるんだと。

 物語の展開はバレますが、その友人は相談してくれたことと、相談によって解決した貴方の作品を見る楽しみができたと思いましょう。


 さて【ブレる】ですが、こちらはそもそも最初に定めたはずの【物語を通じて魅せたいもの】……つまりテーマがブレたということなのできちんと定義し直して、きちんと意識するところからやり直しです。


 基本に見えて意外と難しいんです、これ。