テーマについて


 はい、今回はテーマについてのお話。


 このエッセイで言うテーマとは【貴方が書く作品で読者に一番魅せたい物】という意味とします。


 例えばテーマが【終盤のシーンを劇的に魅せつけたい】であればそのシーンに向けて様々な伏線を張ったり、感情を高めさせるでしょう。

 

 つまり、テーマとは【そのテーマのために作中ですべきことを逆算しよう」という考え方です。


 例えば忠臣蔵という作品でテーマが【主君の無念を臣下が討つ】ならば

 まずテーマである主君の無念を表現するために吉良に理不尽に虐められるシーンを作る。

 次に主君がキレて松の廊下で刃物を振りかざすも一歩及ばず取り押さえられる。

 吉良はお咎め無しで主君だけが切腹を命じられる。

 無念を臣下に告白して苦悶の表情を浮かべながら切腹絶命する。


 次に無念を臣下が討つを表現するために赤穂浪士一門が集結し、吉良邸に討入りする。

 主君の仇である吉良を追い詰め、ついに無念を晴らす。

 

 ちょっと駆け足気味でしたが、テーマはプロットでもあります。

 テーマは絶対にブレさせてはいけないプロットだと思ってください。


 主君の無念を臣下が晴らすというテーマなのに、松の廊下で吉良死んじゃったら駄目ですよね?

 赤穂浪士が討入りするはずが吉良邸の敵が多いから無期延期とか言ったらお話になりませんよね?