似たようなキャラが出来た時


 はい、今回は作品執筆で何人かはぶつかる問題について。


 魅力的なキャラクターの作り方その2で紹介した【キャラ同士の対話】

 学院でこの手法でキャラクターを作った時、私は似たり寄ったりなキャラクターが出来て困ったことがありました。


 講師に質問した結果、以下のことを言われました。


「君だけじゃないけど、人って意外と持っているキャラクターの引き出しは結構少ない」


  これ、覚えておいてください。テストに出ますよ。


 単純に作者の好きなキャラクターをぽんぽん、と作っていくとかなり似通ったキャラクターができてしまいます。


 当時の講師が言うには、特に引っかかりやすいのが


【リアリティのある性格】【等身大の人間ドラマ】【超自然的能力のない世界】


 このあたりを作品の特色として打ち出そうとしているとき、特徴の薄い自己主張の少ない似通ったキャラクターを書いてしまいがちです。


 これの理由ははっきりしています。


 【強い目的をきちんと持っていない】【目的が似通っている】【立場が似通っている】


 ひとつあるいは複数が該当するキャラが大勢いると、一気に似通って見えるようになります。


 なので、解決法はその逆を行けば良いのです。


【強い目的を持たせ】【その目的が各々違い】【立場が異なっている】


 こういうキャラ設定を心がけると持ち味が見えてくるのではないでしょうか。


 ちなみに、それらをより強く打ち出すために用いられるのが対比させたキャラの配置です。

 元気キャラと清楚キャラ、お嬢様キャラと従者キャラ、頭脳派キャラと肉体派キャラ…… わかりやすい一方で、少々『わざとらしい』とも取られるのが惜しいところですが、ずっと似たり寄ったりのキャラばかりよりはマシかと思います。


 ……まあ、結果として作者的に一番好みじゃないキャラが一番目的や主張がはっきりしてて動かしやすいなんてことも起きるんですけど。


 結論:似てしまうのはどうしようもないので、意識して制御しましょう。