蹴球探訪
フロンターレと陸前高田市
築かれた新たな絆
(3月16日)
【大相撲】琴勇輝が涙、涙の初金星 日馬を圧巻の押し出し2016年3月16日 紙面から
◇春場所<3日日>(15日・エディオン アリーナ大阪) 東前頭筆頭の琴勇輝(24)=佐渡ケ嶽=が初金星で兄弟子の大関琴奨菊の綱とりを援護した。3横綱で唯一無敗だった日馬富士を豪快に押し出し、横綱戦3度目の挑戦で初めての金星を挙げた。3日目までに3横綱全員に黒星がついたのは、1982年秋場所以来(千代の富士、2代目若乃花、北の湖)34年ぶりとなった。琴奨菊は栃ノ心を寄り切り3連勝。 ◇ 土俵で男泣きした。2度目の対戦となった日馬富士を圧巻の押し出し。思わず拳を目頭に当ててから琴勇輝は懸賞を受け取る。インタビューに呼ばれても目に涙はたまったまま。初金星に混乱していた。 「頭が真っ白になった。フワフワしているというか、よく分からない。つらくて、悔しくて泣いたのは何回もあったけれど、うれしくて泣いたのは数えるほどしかない」 どん底からつかんだ初金星だ。2013年九州場所6日目に左膝蓋腱(しつがいけん)断裂と左膝前十字靱帯(じんたい)を損傷し、全治2カ月の大けが。東京へ戻ってすぐに手術した。医師から「相撲を取るのは無理かな」と半ば諦めの入った言葉をかけられた。「途方に暮れた。立てなかった」。体重は一気に20キロも減った。 折れそうになった気持ちを奮い立たせたのは入院患者だった。「自分は相撲ができるかどうかだったけれど、周りは自分の足で1回でも歩けるかどうかの人。そんな人に励まされた。整形外科のフロアのみんなが仲間だった」。2014年の初場所14日目に退院して以降、リハビリのために週3回通院した。自分以上につらい人々を目の当たりにしたことで、泣きながらのリハビリにも耐えられた。 同年春場所に復帰したが、手術の傷がくっついておらず、開いて血がにじんだ。医師に1年間の休養を宣告されたが「最後の場所になる覚悟でいった」。そこから番付を戻し、気づけば自己最高位まで来た。「気持ちってすごいな」 この日は朝稽古に姿を見せなかった。喉のかゆみと息苦しさで風邪と思っていたが、実は初めての花粉症だった。そんなアクシデントにも負けずに獲得した初金星は、綱とりの懸かる兄弟子・琴奨菊への援護射撃にもなった。琴勇輝は若い衆の時に胸を借りたことを思い返し「琴奨菊関の姿がまぶしかった。強くなったというよりは強くしてもらった。おかげで相撲が取れている。少しでも力になれれば」と綱とりへのサポート役を誓った。横綱昇進を目指す琴奨菊と上位食いの琴勇輝。「琴コンビ」が荒れる春を演出する。 (永井響太) PR情報
|