女性のための老子<11>虚を致すこと極まり、静を守ること篤し
何も考えないで静かにしている時間を楽しもう! 「女性のための老子」の第11回です。
2015年11月02日 公開
経営コンサルタント、ラジオパーソナリティなど、多方面で活躍しているショーンK氏は、どのようにしてコンスタントに結果を残してきたのか? 数々の経営者や著名人との対談を通して見えてきた、メンタルが強い人の共通点についてもお聞きした。
「メンタルは強いほうだと思う」と自己分析をするショーン氏。仕事で失敗をしたときでも、起きたことをクヨクヨと振り返るのではなく、これからやるべきことにすぐに意識を切り替えることができるという。
だが、そんなショーン氏でも、精神的に苦しい状況に追い込まれたことが、過去に何度かあった。その一つが、若手時代、上司から「コンサルタント失格」を言い渡されたときだった。
「私は米国のビジネススクールで経営学を学んだのちに、現地で少し働いてから、日本のコンサルティング会社に就職しました。すると、米国のビジネススクールで学んできたことが、日本のビジネスの場面では通用しないことも多く、思うような結果をなかなか出せなかった。そんなとき、直属の上司から言われたのが、『君はコンサルタントには向いていないから、辞めたほうがいいよ』というひと言だったのです。
これには精神的なダメージを受けましたね。仕事がうまくいっていないことは自分でもよくわかっている。そのうえ、経験豊富な上司から『おまえは向いていない』と宣言されたわけですから。私の中で『コンサルタントとして成功する』という目標と、『きっと成功できるはずだ』という自信が失われそうになりました。
私たちは目標が明確で、その目標を達成できるという自信があるときは、少々の困難に直面しても乗り越えることができます。しかし、目標と自信を失い、他の人からも否定されれば、途端に精神的に弱い存在になります。たとえるなら、地図も羅針盤もなくした状態で、たった1人、森の中に放り出されてしまったようなものですからね」