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精神的につらいときほど「無」になって行動しよう

2015年11月02日 公開

ショーン・マクアードル川上(ショーンK)

800人を超える一流との対談から見えてきた「折れない人の条件」とは?

 経営コンサルタント、ラジオパーソナリティなど、多方面で活躍しているショーンK氏は、どのようにしてコンスタントに結果を残してきたのか? 数々の経営者や著名人との対談を通して見えてきた、メンタルが強い人の共通点についてもお聞きした。

 

目標と自信を失うとメンタルが弱くなる

「メンタルは強いほうだと思う」と自己分析をするショーン氏。仕事で失敗をしたときでも、起きたことをクヨクヨと振り返るのではなく、これからやるべきことにすぐに意識を切り替えることができるという。

 だが、そんなショーン氏でも、精神的に苦しい状況に追い込まれたことが、過去に何度かあった。その一つが、若手時代、上司から「コンサルタント失格」を言い渡されたときだった。

「私は米国のビジネススクールで経営学を学んだのちに、現地で少し働いてから、日本のコンサルティング会社に就職しました。すると、米国のビジネススクールで学んできたことが、日本のビジネスの場面では通用しないことも多く、思うような結果をなかなか出せなかった。そんなとき、直属の上司から言われたのが、『君はコンサルタントには向いていないから、辞めたほうがいいよ』というひと言だったのです。

 これには精神的なダメージを受けましたね。仕事がうまくいっていないことは自分でもよくわかっている。そのうえ、経験豊富な上司から『おまえは向いていない』と宣言されたわけですから。私の中で『コンサルタントとして成功する』という目標と、『きっと成功できるはずだ』という自信が失われそうになりました。

 私たちは目標が明確で、その目標を達成できるという自信があるときは、少々の困難に直面しても乗り越えることができます。しかし、目標と自信を失い、他の人からも否定されれば、途端に精神的に弱い存在になります。たとえるなら、地図も羅針盤もなくした状態で、たった1人、森の中に放り出されてしまったようなものですからね」

 

五里霧中のときほど目の前のことに集中する >

著者紹介

ショーン・マクアードル川上(ショーンK)(Sean McArdle Kawakami)

ブラッドストーン・マネジメント・イニシアティブ・リミテッド 代表取締役、マネジングパートナー

経営コンサルタント。専門は経営開発、事業再生。米ニューヨーク州ニューヨーク市生まれ。米系・日系経営コンサルティング会社、英系投資銀行を経て95年ブラッドストーン・マネジメント・イニシアティブ・リミテッドを設立。金融、製造業、ハイテク、情報通信、産業財、メディア、バイオなど大手から中小零細企業まで約680社(2014年現在)の日本企業、外資系企業の様々な事業領域における経営計画策定、事業再生、事業開発などの助言、実行支援業務に従事。また地方自治体、各国政府・行政団体への主に産業活性化に関わる政策提言、さらにベンチャー育成・創業支援、ビジネス・リーダーの為のスキル開発トレーニングも行う。経営戦略研究会「MSB」主宰。その傍ら、報道・情報番組を中心にテレビ、ラジオのパーソナリティー、コメンテーターとしても活動。

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