ニュース
2016年03月16日 12時17分 UPDATE

「Linuxの脅威は過去のもの」 ヨガを始めたMicrosoftのバルマー元CEO、考えも軟化

「Linux」を“がん”のようなものだと評してから15年、Microsoftのスティーブ・バルマー元CEOはそうした姿勢を軟化させたようだ。(ロイター)

[サンフランシスコ 11日 ロイター]
REUTERS

 オープンソースOSの「Linux」を“がん”のようなものだと評してから15年、米Microsoftのスティーブ・バルマー元CEOはそうした姿勢を軟化させたようだ。

 3月9日、米Fortune誌が開いた食事会において、バルマー氏は次のように語ったという。「当時の見解としては正しかったが、今はもうLinuxの脅威は過去のものだ」

 「MicrosoftはLinuxとの競争で善戦し、大きな利益をあげた。Microsoftの収入源を守るためには、Windowsによって優勢を維持することが極めて重要だ」と同氏。

 Microsoftは最近、反Linuxの姿勢を和らげており、3月7日にはデータベースソフトウェア「SQL Server」のLinux版を提供する計画を明らかにしている。

 バルマー氏はこの発表を「うれしく」思い、Microsoftの現CEOであるサティア・ナデラ氏に賛同のメールを送ったという。

 さらにバルマー氏は昨年12月のMicrosoft株主総会で自らが指摘した、情報開示についての要望を再び口にした。同氏は、Microsoftはソフトウェア、ハードウェア、クラウド事業の売上高と純利益についてもっと詳細に開示すべきとの考えだ。

 バルマー氏は2000年1月にMicrosoftのCEOに就任したが、直後にITバブルが崩壊し、IT関連株の値下がりがその後何年も続いた。バルマー氏がMicrosoftのCEOに就任し、2013年に退任を発表するまでの間に、同社の株価は40%以上値下がりした。

 一方、ナデラ氏が2014年2月に新CEOに就任して以来、Microsoftの株価は50%以上上昇している。

 バルマー氏はナデラ氏の手腕を概ね評価しており、市場センチメントが変化した一因として新CEOの就任を挙げている。

 「人が変われば、市場の認識も変わる」と同氏は語る。

 またバルマー氏は自身の前任であるビル・ゲイツ氏とはもはや親しく交流していないことを明らかにし、「2人はそれぞれ自分の道を進んでいる」と語った。

 バルマー氏の楽観的な姿勢には、ヨガの影響もあるのかもしれない。かつて非常に情熱的な語り口で知られたバルマー氏は、MicrosoftのCEOを退任後、ヨガを始めたという。

 「運動したり、瞑想したり、くつろいだりする時間がたくさんある。素晴らしいことだ」と同氏は語る。

copyright (c) 2016 Thomson Reuters. All rights reserved.

(翻訳責任について)
この記事はThomson Reutersとの契約の下でアイティメディアが翻訳したものです。翻訳責任はアイティメディアにあります。記事内容に関するお問い合わせは、アイティメディアまでお願いいたします。

(著作権、商標について)
ロイター・コンテンツは、トムソン・ロイター又はその第三者コンテンツ・プロバイダーの知的財産です。トムソン・ロイターから書面による事前承認を得ることなく、ロイター・コンテンツをコピー、再出版、再配信すること(キャッシング、フレーミング、又はこれらと同等の手段による場合を含む)は明示的に禁止されています。トムソン・ロイターは、コンテンツの誤謬又は遅延、或いはコンテンツに依拠してなされたあらゆる行動に関し一切責任を負いません。 Reuters(ロイター)及びReuters(ロイター)のロゴは、トムソン・ロイター及びその関連会社の商標です。ロイターが提供するその他のメディア・サービスについてお知りになりたい場合は、http://about.reuters.com/media/をご参照ください。

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -
日本はIT先進国になれるのか? 目の前の問題を解決しつつ、2020年に向けたITの進化を考える