皆さんはいくつの水族館にいったことがありますか?と、いうか、そもそも日本全国にはいったいどのくらいの水族館があるか知っていますか?
2016年2月現在では、62園館あるとなっています。しかし、この数はあくまでも、日本動物園水族館協会(JAZA)に加盟している水族館であって、日本にある水族館の正確な数字ではありません。JAZAに加盟していない園館はたくさんありますし、なかには、動物園で水の生き物を展示したりもしています。
僕もすべてを把握しているわけではありませんが、おそらく120以上の施設があるのではないでしょうか。
この狭い日本で、120もの施設があれば、水族館といえども生き残って行くのは大変です。今までにも、経営難でつぶれていった水族館はたくさんあります。
そんな実力がなければ生き残れない世の中で、一芸に特化することで生き残ってきたすばらしい水族館が日本にはたくさんあります。それどころか、特化しすぎて逆にお客さんが離れていってるではと思ってしまうほど…。
そこで今日は、日の当たることは少ないが、とにかく一芸特化で人々を楽しませている「こだわりを持った水族館」を紹介したいと思います。
1に鮭、2にサケ、3にサーモン!
北海道千歳市 サケのふるさと千歳水族館
この水族館は、サケやマスなどのサケ科の魚を中心にした水族館なのである。ベニザケがみれるのはおそらく日本ではここだけかもしれない。自らの命と引き換えに、新たな命を生み出すその姿は、涙なしではみれない。
そして、なんといっても、ここの目玉は、水族館の横を流れる千歳川の水中を観察することができる「千歳川水中観察窓」だ。ここでは、季節を通して、遡上するサケ、産卵するサケ、生まれたばかりのサケ、とにかくサケ、鮭、サーモンなのだ。
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いくらのシャンパンタワーやってたのはサケのふるさと館だったっけか。あれ見に行きたかったなあ。
— アルミ∞クレムリン北海道支部長 (@alumi_hal) 2016年1月12日
北海道標津(しべつ) サーモン科学館
次に紹介したいのは、サケ特化型水族館の激戦区である北海道を代表する2大巨頭のひとつ、標津サーモン科学館。サケのふるさと館に負けじと、多くのサケが展示されている。ここはなんと、標津川の魚道を水族館の中に引き込んでしまうという斬新すぎる展示方法をおこなっているのだ。そしてその魚道水槽を、シロザケやカラフトマスが遡上し、11月には産卵までするというのだ。ここはもはや水槽ではなく川なのであります。
産卵された卵は、別の水槽で展示され、生きたイクラを間近に観察できる。
サケなのか、シャケなのか、はっきりする時がきたのかもしれない。
公式HP:標津サーモン科学館
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喧嘩は売ってませんサーモン科学館予想外で楽しい、ほんとに
— ゆりいか (@hily_1207) 2015年11月21日
海のダイヤ「キャビア」でがっちり
北海道美深町チョウザメ館
世界三大珍味「キャビア」を産む魚で有名なチョウザメ。あまり知られていないが、実はチョウザメもサケやマスと同様に、川を遡上して産卵をする魚です。しかも、日本にはその遡上してくる川が残っているのだ。それが、北海道美深町の天塩川です。ここではごくまれに野生のチョウザメが見れるそうだ。そのダイヤの原石ともいえるチョウザメを、養殖させ一攫千金をもくろむのがこの水族館。卵を産むまでに10年の歳月がかかると言われるチョウザメを、それはそれは大事に育てております。近くの温泉施設では、キャビアだけでなく、チョウザメも食べれる。究極の親子丼を堪能してみてはいかがでしょうか。
チョウザメ館が近くにあって、最近行ってきた。卵は、お腹を切開してとるみたい。魚は糸で縫われて傷あるけど元気に泳いでた(^_^;)知らなかった pic.twitter.com/6yQV7PvfSe
— kazumochan (@KazumochanYasu) 2013年11月9日
ギネスも認めたこだわり
山形県鶴岡市加茂水族館
山形県民ですら知らず、「あってもなくてもいい水族館」と呼ばれ、何度も閉館の危機に陥っていた水族館。そんな水族館がクラゲによって救われた。クラゲは低予算で手に入るが寿命が短いため、常設展示しようとすると何度も新しいクラゲと入れ替える必要がある。そこで、飼育員は水族館内にクラゲ研究所を設立し、繁殖に取り組んだのだ。しかもそれだけで彼らのこだわりは終わらなかった。館内のショップで売られるお土産の羊かんもクラゲ、ラーメンも、アイスクリームも、コーヒーもすべてクラゲ。クラゲに当たってクラゲろと言わんばかりの押し付けっぷりは、ギネスも認めざるを得なかったのだろう。
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山形のクラゲ水族館(加茂水族館)すごい綺麗 pic.twitter.com/Ol6EZQ9nUH
— インディ@北海道民になった (@indyjzx100) 2016年3月5日
この場所は、太陽の光も届かない
沼津深海水族館
日本で一番高い山を知っていても、日本で一番深い海は知らないだろう。それは、静岡県駿河湾である。その深海2500mには古代よりその姿を変えてこなかった怪獣のような姿をした生き物、深海魚がいっぱい暮らしている。それらを惜しげもなく展示しているのが沼津港深海水族館なのであります。深海魚と言えばごシーラカンスだとおもうが、ここにはなんと5体も展示されているだ。まさに、日本一「ディープ」な水族館であろう。
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深海魚水族館、すごく楽しかった♪グロ可愛くて、色々刺激的(*^^*) pic.twitter.com/nLo8lkxelo
— 大石雷太 (@raitaohishi) 2016年2月13日
年配の方を中心に密かなブーム
愛知県名古屋市 世界のメダカ館(東山動物園内)
古くから金魚と並び日本人に愛されてきた淡水魚のメダカ。童謡「めだかの学校」でうたわれたように、日本のどこの小川にも生息ししていたメダカだが、環境破壊の影響で野生のメダカを見ることは、きわめて難しくなっている昨今。しかし、今の子供たちにもメダカを見てもらいたいという願いから作られた世界のメダカ館。東山動物園は知っていても、ここに入館する人はほとんどいない。しかしここには、なんと世界中から集められた200種類ものメダカが、小川や田んぼを再現した水槽や小型の水槽で展示されているのだ。それをみたら誰もがこう叫ぶだろう、「川の宝石箱や~」と。
www.higashiyama.city.nagoya.jp
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メダカ館を出た途端に狼の遠吠え聴けて感動した。
— わた (@wataruYG) 2016年2月4日
最後に
いかがでしたか?どこの水族館も魅力的だっただろう。さらにどこの水族館も、たどり着くだけで大変な場所にある。なんせ地元の人ですら知らないことも当たり前だ。だが、そこには普通の水族館ではみれない生き物があなたを待っていますよ。次回、「西日本編」もお楽しみに!