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 公益財団法人震災復興支援放射能対策研究所(平田村)はこのほど、三春町の12歳以下の子ども延べ2663人の尿中ヨウ素濃度の検査結果を発表した。尿1リットル当たりの平均濃度は女児が352マイクログラム、男児が397マイクログラムで、世界保健機関(WHO)が「深刻なヨウ素欠乏」とする20マイクログラム未満はいなかった。

 海藻に多く含まれるヨウ素は体内で甲状腺に集まる。不足していると原発事故の際に甲状腺に放射性ヨウ素が取りこまれやすい。日本人は海産物をよく食べるので、東京電力福島第一原発事故後に県民の甲状腺に放射性ヨウ素が取り込まれた比率は、チェルノブイリ原発周辺の住民に比べ少なかったとみられていたが、県内の子どもの体内ヨウ素濃度を大規模に調べた検査はなかった。

 研究所では2013年度から三春町の小学生以下の子どもの甲状腺検査を実施しており、同時に尿中のヨウ素濃度も調べてきた。15年度までに検査を受けた延べ2663人の尿中ヨウ素濃度は、女性が最低1リットル当たり25、最高1万400、男性は最低30、最高1万7300マイクログラムだった。

 半数以上の1443人(54%)は、WHOが「十分以上・過多」とする200マイクログラム以上だった。「不足」とされる100マイクログラム未満は376人(14%)、「十分」とされる100~199マイクログラムは844人(32%)だった。