2016年3月15日16時30分
この1年、読者から寄せられたセックスレスにまつわる様々な悩みを伝えてきました。みなさんの声を通して見えてきた女と男の関係について、社会学者の上野千鶴子さんに聞きました。
■恋愛時思い出し、面倒と向き合って 女と男の関係、上野千鶴子さんに聞く
紙面で紹介された経験や悩みは、「セックスをしたい」のか、それとも「配偶者としたい」のか、問題が混在していました。
前者ならどうぞご自由に。結婚契約が「パートナー以外とはダメというお約束」だとしても、契約を破っている人はたくさんいます。合意で違反しているカップルもいます。そもそも身体の性的使用権を、たった一人の異性に生涯にわたって譲渡する契約など、不自然で不合理。守れない約束はしないものです。
後者は相手との関係性の問題。関係の縮図がセックスに表れる。強要されるのと、求められないのと、どちらが苦痛が多いと思いますか? 昔の妻の望みは一刻も早く終わってもらうこと。妻は夫との力関係で断れない。断ったら夫が不機嫌になるからガマンする。逆に妻が迫っても夫は断れる。セックスをどちらが始めるか、断る権利があるかは、男女の力関係の反映です。
■安定…
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