消費者庁の徳島県への移転に向けて同県内で試験業務を行っている同庁の板東久美子長官は15日午後、インターネットのウェブ会議システムで滞在先の施設と東京・霞が関の同庁をつないで記者会見した。
東京の記者からの質問をよく聞き取れずに「もう一度お願いします」と何度も聞き直し、「聞き取りづらいのは今後の検討課題」と話した。
同県神山町に滞在している板東長官は会見の冒頭、パソコンの前に取り付けられたカメラに向かって、電力小売り全面自由化に便乗して太陽光パネルなどの購入を勧誘するトラブルが増えていると注意を呼び掛けた。
その後、同庁会見室に集まった記者からの質問に応じたが、「聞こえませんでした」「もう少し大きい声で話してもらえますか」などと聞き直す場面が目立った。
板東長官は会見で、景品表示法や特定商取引法の行政処分に関する業務については「保秘が必要な情報を扱うため、ウェブでのやり取りは難しいのでは」と指摘した。
長官は会見後、東京都港区で開かれた有識者の検討会にもテレビ会議システムを通じて参加した。