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3月3日、サムスン・ライオンズの球団ホームページには、突然公告が掲載された。ネット上のポータルサイトではサムスン・ライオンズが人気検索語のトップ10にランク入りした。同日午前10時から始まった「ブルー会員」募集のため、サイトがまひしてしまったのだ。ブルー会員になると、一般会員よりも1日早く前売りチケットを購入できるなど各種特典が付いてくる。
ここ3年間でブルー会員の累積加入数は約5000人だった。しかし、同日はわずか5時間で新規加入者が5000人を突破した。サムスン・ライオンズの関係者は「今月オープンするサムソン・ライオンズ・パークに対する期待感の表れ」と説明する。きれいで快適な球場を待ち焦がれてきた大邱の野球ファンたちの思いがそれほど強かったことを物語っている。
昨季まで国内で最も古い野球場(大邱市民野球場、1948年オープン)を使用していたサムスン・ライオンズの新しいホームグラウンドを訪れた。野球はすでに地下鉄の中から始まっていた。球場がある大邱地下鉄2号線の大公園駅に着くと、車内のスピーカーからは「国民的打者」イ・スンヨプ(40)の声が流れ出た。「球場にいらっしゃってファンたちの大歓声と熱気あふれるプレーをお楽しみください」
地上に出ると、巨大な新築球場が真っ先に視野に飛び込んできた。扇形の球場が目立つ国内にあって、初の「八角形」球場となった。ほとんどの球場が南向きであるのと違い、同球場は北東方向を向いていた。デーゲームに訪れたファンが太陽の光でまぶしがることのないようにとの配慮からだった。