eMAXISシリーズが変化球を投げ込んできた! 目標リスクごとに最適化されたバランスファンド

eMAXIS

三菱UFJ国際投信は、『eMAXIS 最適化バランス(マイゴールキーパー)(マイディフェンダー)(マイミッドフィルダー)(マイフォワード)(マイストライカー)』を新規に設定すると発表しました。

三菱UFJ国際投信 公式サイト プレスリリース
2016/03/14 『eMAXIS 最適化バランス(マイゴールキーパー)(マイディフェンダー) (マイミッドフィルダー)(マイフォワード)(マイストライカー)』 募集・設定について

目標リスクごとに最適化されたバランスファンドのようです。低コストインデックスファンドのeMAXISシリーズ、かなりの変化球を投げてくるようになりました。気になる商品概要は以下のとおり。

eMAXIS 最適化バランス(マイゴールキーパー)
 最適化バランス(6%)指数連動、信託報酬 年0.5%(税抜)、信託財産留保額 なし
eMAXIS 最適化バランス(マイディフェンダー)
 最適化バランス(9%)指数連動、信託報酬 年0.5%(税抜)、信託財産留保額 0.05%
eMAXIS 最適化バランス(マイミッドフィルダー)
 最適化バランス(12%)指数連動、信託報酬 年0.5%(税抜)、信託財産留保額 0.05%
eMAXIS 最適化バランス(マイフォワード)
 最適化バランス(16%)指数連動、信託報酬 年0.5%(税抜)、信託財産留保額 0.10%
eMAXIS 最適化バランス(マイストライカー)
 最適化バランス(20%)指数連動、信託報酬 年0.5%(税抜)、信託財産留保額 0.10%

インデックスファンドを使ったバランスファンドで、既存のeMAXISシリーズで言えば、「eMAXISバランス(8資産均等型)」や「eMAXISバランス(波乗り型)」と同じようなカテゴリだと思われます。

それぞれの最適化バランス指数の資産配分は変動するとのことですが、当面の資産配分(2016年1月現在)が決まっているようですので、図版をプレスリリースから引用します。

photo20160315.jpg
eMAXIS 公式サイト プレスリリースより。クリックで拡大します)

よくよく見てみると、リスク資産部分の比率を固定して、あとは債券比率で各ファンドのリスクを調整するというシンプルな話ではなさそうです。

たとえば、マイフォワードの株式比率は概ね国内:先進国:新興国=2:2:1 ですが、マイストライカーは株式比率自体が高くなっているのに加えて、その内訳は概ね国内:先進国:新興国=2:2:2 となっており、新興国株式の比率が高くなっています。

この資産配分も、各指数の目標リスクにおさめるために年一回見直され、変動するとのことです。

リスクを下げる方法にも、債券比率を上げるというアプローチもあれば、外貨比率を下げるというアプローチもあります。たとえば同じリスク 12% の資産配分でも、その組み合わせは何十通りもあるでしょう。そこは運用会社側(正確にはイボットソン・アソシエイツ・ジャパン)で、最適な組み合わせを作るという建てつけになっています。

これは投資家にとって、資産運用における意思決定のかなりの部分を、イボットソンに任せることになります。なにせ、リターンの時系列変動の9割を資産配分で説明できると言ったのは、当のイボットソンですから(該当論文)。

一方で、資産配分の決定方法として、リターンからではなくリスクから考えて決めるという手順は正しいです。また、信託報酬も年 0.5% と比較的低く、へたなラップ口座やロボなんちゃらの手数料で年率何%も持っていかれるよりは、よっぽど良心的とも言えそうです。

これをよしとするのか、ダメとするのかは、投資家によって意見というか好みがわかれそうです。

ちなみに、私自身のポートフォリオのリスク水準は約14%ですので、マイミッドフィルダーとマイフォワードの中間くらいになります。個人的に、REITクラスはともかく外国債券クラスには投資したくないので、上記のいずれの資産配分にも当てはまらず、自分でポートフォリオを作るしかなさそうです。

EDINETの情報によると、eMAXIS 最適化バランスシリーズの取り扱いは、SBI証券とマネックス証券で2016年3月31日から、楽天証券で4月1日からとなっています。


<ご参考>
上記ネット証券は、以下から口座開設できます(無料)。
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楽天証券
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