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【スポーツ】

[マラソン]田中智美「次はリオでメダル」 レース後に乾杯ビール一口

2016年3月15日 紙面から

レースから一夜明け、本紙を手に笑顔の田中智美=名古屋市内のホテルで(朝倉豊撮影)

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 名古屋ウィメンズマラソン(中日新聞社など主催)で、日本人トップの2位に入った田中智美(28)=第一生命=が一夜明けた14日、あらためて喜びをかみしめた。ラスト5キロで小原怜(25)=天満屋=と壮絶なデッドヒートを繰り広げ、最後は1秒差でつかんだ日本人最先着。17日のリオ五輪女子マラソン代表発表で自身の名が読み上げられるのを心待ちにする。

 激闘を伝える中日スポーツを手に、田中は満足そうに笑みを浮かべた。「前日の自分に『よくやった!』と声をかけたい」

 前夜は一睡もできなかった。ベッドで目を閉じても、興奮はさめなかった。無料通信アプリLINE(ライン)にはお祝いのメッセージが殺到し、300通を超した。「すごい感動したよ」「かっこよかったよ〜」。ひとつひとつをかみしめていたら、あっという間に朝がきた。

 午前7時。雨の中、10分間の散歩にでかけた。「いつもと変わらない朝。あ〜おなかすいたな」といたって自然体。激闘の疲労は、股関節あたりをさすって、「筋肉痛がちょろっと」と首をすくめた。

 お酒はたしなむ程度。すぐに顔も赤くなる。ビールが好きなのは仲間とわいわい楽しめるから。このレースに全てを懸けようと、昨年4月にビールを断っていた。レース後のパーティーでは「1口だけ監督と乾杯した。いやあ、おいしかったです」。祝杯が、体中に染みわたった。

 次の目標は「五輪でメダル」。優勝したキルワが30キロで飛び出したとき、あそこで追走できるようになればチャンスは出てくる。夢舞台まで残り5カ月。「瞬間的に上げるスピードに対応する練習が必要」。宿題も見つかった。

 運命の17日。日本陸連の代表発表を「静かに待つ」。2週間ほど体を休めてから、リオ五輪に向け再始動する。朝食を終えると、早々に両親の待つ千葉県の実家に向かった。 (福沢和義)

 

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