ブラジル株：通貨レアルと共に下落、ルラ前大統領が入閣との観測で

2016/03/15 07:23 JST

　　　　（ブルームバーグ）：14日のブラジル金融市場で通貨レアルは約２カ月で最大の下げとなった。ボベスパ指数も下落した。ルラ前大統領が入閣する可能性に関する報道が材料視された。閣僚指名は汚職スキャンダルの刑事捜査において前大統領に特権を与えることを意味する。

ボベスパ指数は７カ月ぶり高値から反落し、レアルは昨年12月30日以来最も大きな下げとなった。同国紙フォリャ・ジ・サンパウロが、ルセフ大統領はルラ前大統領が閣僚ポストを受け入れ次第、指名を発表する意向だと報じた。情報源は明らかにしていない。この報道に関するブルームバーグの取材に対し、ルラ前大統領の団体はコメントを控えた。

コレパルティ・コレトラ・デ・カンビオの通貨トレーディング責任者、リカルド・ゴメス・ダシルバ氏は「投資家は政府が政権維持を目指し全ての手段を駆使しているという事実に反応している。現政権は退陣回避に向け全力を尽くしている」と語った。

ボベスパ指数は前週末比1.6％安の48867.34。フォリャ紙の報道を受けて下げを拡大した。レアルは２％安の１ドル＝3.6597レアル。ブラジル石油公社（ペトロブラス）が8.5％下落し、最も指数を押し下げた。鉄鉱石生産最大手ヴァーレは4.4％安。

原題：Brazil Real, Stocks Sink on Speculation Lula to Become Minister（抜粋）

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