西武鉄道は14日、2018~19年度に新型の特急車両56両を導入すると発表した。投資額は今後詰めるが、100億円強とみられる。アルミ素材を使い、沿線の景色が映り込む車体が特徴だ。通勤通学に加えて、観光需要の掘り起こしを狙う。同社が新型の特急車両を導入するのは、1993年以来25年ぶり。
アルミ素材を使った車体は、前面が球面になったカプセルのような外観にする。観光客の利用を見込み、従来より座席数を減らして1人当たりの座席空間を広げるほか、大型の窓などで景色を眺めやすくする。内装や外装のデザインは建築家の妹島和世氏が担当し、製造は日立製作所が手掛ける。
現在の特急「ニューレッドアロー号」は7両編成の定員は406人、全席の座席が指定されている。最近は「ラッシュ時に有料でも座りたい」といった乗客のニーズが増えており、満席状態が続いているという。新型特急は8両編成で定員を増やす。導入に合わせ、池袋駅など一部駅の特急用ホームを拡張する。