Updated: Tokyo  2016/03/15 06:15  |  New York  2016/03/14 17:15  |  London  2016/03/14 21:15
 

中国の成長目標達成への疑念際立つ-追加緩和なら元安圧力増大も

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    (ブルームバーグ):北京で開催中の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に合わせて12日に記者会見を開いた中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は、落ち着き払っていた。中国の通貨政策をめぐる投資家の懸念が後退し、数週間にわたり市場が静けさを取り戻していることが背景にある。

世界2位の経済大国である中国の景気が年初予想よりも弱いスタートとなり、当局は一段と難しい経済運営を迫られている。市場の静けさがいつまで続くかは、こうした綱渡り的状況を当局がうまく乗り切れるかどうかにかかっている。

周総裁の記者会見後、ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、トム・オーリック、フィールディング・チェン両氏は、最近の刺激策に経済が反応していない「憂慮すべき」状況が統計に反映されているとの見方を示した。

中国が12日発表した工業生産と小売売上高の勢いの弱まりは、2020年までの5カ年計画が掲げる少なくとも年平均6.5%の経済成長を達成する目標への疑念を際立たせる。ガベカル・ドラゴノミクスは「信じ難い」目標だと指摘し、JPモルガン・チェースは、持続可能な成長率は当局が今年の目標としているペースよりも「ずっと低い」と分析した。

中国指導部が設定した16年の成長率目標(6.5-7%)を達成するため、周総裁は金融政策をさらに速いペースで一段と緩和する必要に迫られる危険がある。そうなれば人民元に対する下押し圧力が増大することも予想される。

原題:Weakening China Growth Challenges Leadership Wedded to 6.5% Goal(抜粋)

記事に関するブルームバーグ・ニュース・スタッフへの問い合わせ先:北京 Kevin Hamlin khamlin@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Malcolm Scott mscott23@bloomberg.net Xiaoqing Pi

更新日時: 2016/03/14 12:32 JST

 
 
 
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