政府と沖縄県、月内に「円満解決協議」で一致
菅義偉官房長官は10日、沖縄県の安慶田(あげだ)光男副知事と首相官邸で会談した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐる政府と沖縄県の和解成立後、両者の会談は初めて。和解条項に盛り込まれた「円満解決に向けた協議」を今月中に開始することで一致した。
政府と県は基地負担軽減や経済振興策を話し合う「政府・沖縄県協議会」を1月から開催しており、この枠組みで協議する。菅氏は会談後、記者団に「和解条項については事務方や閣僚間でやる」と語り、協議を積極的に進める考えを強調。安慶田氏も「機会あるごとに話し合いたい」と述べた。
政府は協議と並行し、翁長雄志(おなが・たけし)知事による辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消しに対する是正指示を出している。両者は和解条項に基づき、新たな訴訟で争う見通しだ。【高本耕太】