ちょっと怖い...中国政府、全ての車をトラッキングできるシステムを試験中
何に使いたいのかなー?
ロイターによると、中国の深圳市では車をトラッキングするシステムが試験運用されているようです。既にスクールバスや大型トラックなど8種類の車を対象に20万個の電子IDが発行されており、最終的には全ての乗用車も対象にする計画だそうです。
詳細は例によって公開されていないようですが、偽のナンバープレートといった違法行為の取り締まり、そして交通データの収集に役立つと発表しています。中国政府はこれまでも全国展開するプロジェクトの試験運用を深圳市でしてきたので、全ての車に電子IDを登録させるというシステムも中国全土に展開することを念頭においているのではないでしょうか。
もちろん、違法行為の取り締まりも交通データの収集も大事です。いずれ自動運転車が実用化されたら、こういったシステムがすごく便利になるのは想像できます。
それでも、やはり、中国です。
海外メディアはコンテンツ配信を禁止され、ネットで反体制意見をネットに書き込んでいた活動家は逮捕され、iCloudも監視されている中国です。
ロイターも「中国政府が全ネットユーザーの実名を登録させようとしている中、このプロジェクトは政府の干渉的な方策に関する懸念を抱かせる」と述べています。
これが実現されると、誰の車がどこにあるかが簡単に監視できるようになるわけですから、当然です。
中国の自動車メーカーたちは、所有している車の燃費の良さや、年間走行距離といったデータにもとづいて徴収する税額を調整するという案も提案しているようです。中国も大気汚染の改善に本腰を入れ始めたようですので、何かポジティブな結果につながることを願います。
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source: Reuters
Chris Mills - Gizmodo US[原文]
(塚本 紺)