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ギャンブル依存症患者が綴るノンフィクション。

自戒の念を込めつつ、15年間に渡る「ギャンブル依存症」の悲惨な経験を赤裸々に綴ります。こんなダメ人間にはならないで下さい。毎日更新しています。

借金と加速する依存性01

借金と加速する依存性

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はじめに書いておきます。
私は大学四年生のときにブラックリスト入りしました。

 

延滞を繰り返し、返済できなくなりました。
【借金】は、このブログのメインテーマのひとつでもあります。
何故、若くして私はブラックリスト入りしてしまったのか、その過程を書いていきます。

 

 売るものが尽きてきたころ、次の金策は「働く」ことでした。


もともとやっていた居酒屋のアルバイトが、売上不振であまりはいれなくなったのもあり、私は新たにバイトを探しました。


でも、給与は月末締翌月払いだと遅い。
稼いだ金は、すぐパチスロにまわしたい。


そこで考えたのが、
日雇いのアルバイトでした。


いわゆる「登録型派遣」というやつで、派遣会社に登録しておけば、あとは双方の需給(仕事の日時、内容、給料など)が一致すれだけで、気軽に働くことができるのです。


これは、結構面白かったです。


・イベント会場の裏方(コンパニオンや芸能人を間近で見ることができました)

・住宅展示場のイベントスタッフ(カブトムシ配り、子供向けの風船配りなど)

・企業の表彰式の裏方

・着ぐるみショー(なかのひとになる)

・イベント会場の撤去設営(肉体労働)

・引越しの助手

・ビラ配り

・ライブ会場の整理

・工場内軽作業(健康保険証の発行、パン工場、コンビニ弁当工場、出版社の配送作業)

 



地味なのから派手なのまで…日本に存在する裏方系アルバイトの半分くらいは体験できたのでは?と思えるくらい、雑多なことをしてきました。


「テレビで最近見かけなくなった芸能人」が、実は陰で一般向けに営業活動しているのを知ったのもこの頃でした。


着ぐるみの◯◯のひとは、意外と女性は少なかったりするのを知ったのも、この頃でした。


バイトで知り合った先輩にバイクの後ろに乗せてもらったり(恐ろしい経験でしたが、何故バイクに魅力される人がいるのかがよくわかりました)、このときはこのときでしか経験できたかったようなことも、経験することができました。


ただ、日雇いの仕事は、あまり人目につかないような仕事も多く、ワケありそうな主婦、コミュニケーション下手そうな学生、失業したのであろう中年男性、そういう人たちが多かったのも事実です。


ひとつ、興味深いエピソードがあります。


それは、出版社の配送センター内の夜勤の仕事のときでした。


初日…


男「お。また若い子がはいったね」

私「よろしくお願いします」

男「頑張ろうな」

わりと面倒見の良さそうな、歳は三十代後半くらいの男でした。単発で、色黒、一見して体育会系に見えますが、体格は中肉中背。赤いTシャツにジーンズの服装は、ちょっとヨレてました。

男「君は学生なの?」

私「はあ」

男「何大学?」

私「◯◯大学ですが…」

(突然、大学名を聞かれる)

男「お、マジか!俺は◯◯大学だったんだよね」

私「おお、凄いですね」


(なんとなく、そういうリアクションが欲しいんだろうなと思い、凄いですねと応える)


男「そうかー、◯◯大学かー、いまどんな感じなの?俺らのころはこんなかんじでさー、」

私「ああ、いまはこんな感じで…」

男「ははー、俺らの頃とは違うんだなー、そういやこういう場所知ってる?」

私「はぁ…」


そこから、続く続く大学トーク。周りの人に聞こえて欲しいのか、わりと大きな声で話していました。


結局その人は、勤務中の雑談でも、他の人に向けて、まだ大学のことを話してました。


普通、卒業してからはそこまで大学のことなんて話さないものだと思ってましたが…


過去のエピソードが話題の中心になるということは、恐らくその人にとって、人生のピークはそこだったのでしょう。


有名な大学を出た人が、いま何故、こんなアングラなバイトをしているのか。


誰も知りませんし、聞くこともしません。


でも、私はちょっと恐怖を感じました。これは自分の何年後かの姿なのではないか、と…。


「いや、まさか。パチスロなんて打ってるのは大学生のいまのうちだけ。社会人になったらやめてるよ」


そんなことを思ってました。

 

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