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テックスと物語――循環する主題と展開する様式

テックス・アペリーはユーモアにあふれたアニメーション監督として良く知られているが、またそんな彼は物語作家の伝統を継承しているのである。彼は良く知られたお話を使ってお話のテーマを自分なりに解釈しそれを提示した。本論文は「赤頭巾ちゃん」に焦点をあてる。アペリーが 1937年から 1949年にかけて作った6つのアニメーションはこのお話についてのものである。これらはアベリーのスタイルと発想の進展を調べる良い例である。偶然のこっけいさがアペリーの話法の始まりである。やがて彼はこつけいの場面を作り出し、お話の語りを管理するようになった。当初は伝統的なお話は明らかに噂重されている。すなわち、アベリーのお話は現代的にユーモアを加味した翻訳である。徐々にお話のテーマは、物語をはじめるための単なる出発点に過ぎなくなってくる。キャラクターは新しい個性を獲得していく。こうしてアペリーは話法と表現のコードのいずれをも逸脱していく。こうすることで彼は自身のコードを作りあげていく。これらのコードは40年代を通じて一般に使用され、期待されるようになる。最後に、アペリーは赤頭巾と狼のサーガを終わりにする、シリーズの最後のアニメーションで、彼がすでに確立したコードを逸脱し、そしてそれと戯れる。

9.11以降におけるソフトボディのダイナミクス

アニメーションにおいて、建築は運動性と変容性を授けられることにより、映画的・テレビ的な空間の枠から飛び出し、現実空間の環境へと拡張されていく。建築におけるアニメーションの中核的な例は、オーステルホイス.nlが新たなワールド・トレード・センターの案として提出したものである。同じくオランダの企業NOXの類似例の路線に沿って、オーステルホイス.nlのグラウンド・ゼロは、機動性、生命感、メタモルフォーゼに対する言及を通じて、アニメーションを包括する。それが指摘するのは、現代のデザイン実践においてアニメーションという形式が卓越していること、そして、建築デザインのプロセスにおいてアニメーション・ソフトウェアが遍在的に用いられているということである。グラウンド・ゼロが同時に明らかにするのは、物体の世界においてソフトで脆い生身をめぐる、9/11以降の不安である。グラウンド・ゼロによる生の言説的生産に関して著者が行う分析は、我々の空間的想像力やフォルムについての政治学における大きな変化をマッピングすることとなるだろう。

セルアニメーションの生態心理学的情報

多くのアニメーションは、ある種の自然事象である。アニメーターたちは、彼らの専門的な技術を用いながら、自然事象の一部をアニメーションにおいて記録する。本稿では、かつてJ.J.ギブソンが提案した知覚および行為への生態学的アプローチの概念上で、セルアニメーションにおける自然事象の情報を議論する。ギブソンの指摘によると、環境は包囲光で満たされ、後者は光学的配列を構成する。対象の表面は光を反射し、そうすることによって光学的配列の構成要素は表面に独特なものになる。自然事象は表面の動きを含む。それらの動きは光学的配列に変形をもたらす。変形は事象の形成における独特なものとして不変項であろう。風における空気の流れを考えると、空気は目に見えないが、風は環境の中に可視的な変化をもたらす。そこで提案されるのは、風速の知覚が表面の変形に基づいており、流体力学で開発された無次元数、つまりレイノルズ数に関連するということである。風を描写するいくつかのアニメーションをテスト分析することによって、レイノルズ数に関連する独特な変形パターンは風速を明示しうることと、風は秩序と不規則性両方の性質をもっていることが分かった。本稿の調査によって視知覚の研究と共にアニメーターの技術に関する説明が可能になると思われます。

推薦文献リスト・ピックアップ

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  • Zlatko Sudović (ed), "Zagrebački krug crtanog filma I - IV" (Zavod za kulturu Hrvatske, 1978-1986)
  • Ranko Munitić, "Pola veka filmske animacije u Srbiji" (Institut za film, 1999, )
  • Miroslav Kačor, Michal Podhradský, Michaela Mertová, "Zlatý věk české loutkové animace" (Mladá Fronta, 2010)
  • František Dryje, Ivo Purš, Bertrand Schmitt, Jan Švankmajer, "Jan Švankmajer: Dimensions of Dialogue: Between Film and Fine Art" (Arbor Vitae, 2013)
  • Igor Prassel, "Filmography of Slovenian Animated film 1952-2012" (Slovenska kinoteka, 2012)
  • Chris Robinson, "Estonian Animation: Between Genius and Utter Illiteracy" (John Libbey Publishing, 2007)
  • Christian Dewald, Sabine Groschup, Mara Mattuschka, Thomas Renoldner "Die Kunst des Einzelbildes - Animation in Österreich - 1832 bis heute" (Filmarchiv Austria, 2010)
  • Jerzy Armata, Mariusz Frukacz, Marcin Giżycki, Ryszard Haja, Adriana Prodeus, Mateusz Solarz, Bogusław Zmudziński, "Polski film animowany — [Polish animated film]" (Polskie Wydawnictwo Audiowizualne, 2008)
  • Mariusz Frukacz, "Fresh Blood of Polish Animation" in ASIFA Magazine, Volume 22, No. 2, 2009, pp.26 -33
  • Erzsi Lendvai, "Animated Cartoons in Hungary", in FilmKultúra, 1996
  • Peter Hames (ed.), "The Cinema of Jan Svankmajer: Dark Alchemy" (Wallflower Press, 2007)

私が選者だということは、「アカデミズム」とか「学術的」とかとは関係ないリストになるということである。つまりは、アニメーション史よりも「アニメ史」を知るための文献を選び、従来、学術的立場から注目されてこなかったと思われる商業系の文献に注目した。ただし選者の著書は除外し、定番と言えるような文献も、あえて外したものがある。なお、リストは文献の刊行年順である。

  • 池田憲章編『アニメ大好き! ヤマトからガンダムへ』(徳間書店、1982年)
  • アニメージュ編集部編『TVアニメ25年史』(徳間書店、1988年)
  • 山本暎一『虫プロ興亡記―安仁明太の青春』(新潮社、1989年)
  • 東映動画編『魔女っ子大全集〈東映動画篇〉』(バンダイ、1993年)
  • 『B-CLUB(138号)』(バンダイ、1997年)
  • 富野由悠季『富野由悠季全仕事―1964-1999』(キネマ旬報社、1999年)
  • 原口正宏、長尾けんじ、赤星政尚『タツノコプロインサイダーズ』(講談社、2002年)
  • 輝け60年代 草月アートセンターの全記録
  • アメリカで日本のアニメは,どう見られてきたか?
  • サンライズ企画室・樹想社『サンライズ全作品集成Ⅰ・Ⅱ』(サンライズ、2007年)

アニメライターと銘打ったが、要はTV・映画といったメジャー流通系アニメ(いわゆる“商業アニメ”)の歴史と制作技術を手っ取り早く押さえる11冊という趣旨である。作品個別のムック、雑誌などにも見逃せない記事は多いが、あくまで基本が理解出来る本ということでセレクトした。

  • 神村幸子『アニメーションの基礎知識大百科』(グラフィック社、2009年)
  • 坂口 安吾, 會川 昇『UN-GO 會川昇脚本集 : 坂口安吾原案 明治開化 安吾捕物帖』(メディアパル、2012年)
  • 高畑 勲『「ホルス」の映像表現』(徳間書店、1983年)
  • 富野由悠季『映像の原則』(キネマ旬報社、2011年)
  • 押井守『METHODS―押井守「パトレイバー2」演出ノート』(角川書店、1994年)
  • 小西 賢一、押山 清高『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星 原画集』(スクウェア・エニックス、2012年)
  • 湖川友謙『アニメーション作画法―デッサン・空間パースの基本と実技』(創芸社、2007年)
  • 小倉 宏昌, スタジオジブリ『光と闇 小倉宏昌画集 (ジブリ THE ARTシリーズ)』(徳間書店、2004年)
  • ワークスコーポレーション書籍編集部『アニメCGの現場』(ワークスコーポレーション、2014年)
  • アニメージュ編集部編『TVアニメ25年史』(徳間書店、1988年)
  • 渡辺泰、山口且訓『日本アニメーション映画史』(有文社、1978年)

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