4号機 取材記者が見たものは
福島第一原発4号機の建屋内部には記者とカメラマンの代表4人が入り、およそ30分間にわたって取材しました。代表取材を終えた記者は「東京電力が公開した写真や動画を何度も見てきたが、近くで目の当たりにするとまったく衝撃度が違った」と感想を語ったということです。
地下1階、地上5階の原子炉建屋は、地上から見上げても4階と5階の壁が爆発で吹き飛んだ様子が分かり、配線や配管、鉄骨が四方八方にぶら下がっていました。
建屋に入る前の放射線量は1時間当たり120マイクロシーベルト、僅か9時間で一般の人が1年間に浴びても差し支えないとされる限度の1ミリシーベルトに達する値です。
最初に見たのは建屋の1階です。
中は薄暗く、コンクリート片がところどころに散乱していました。
出入り口のすぐ右側に5階まで続く吹き抜けがあり、仮設の階段が設置されていました。
階段は人が肩をすぼめて通れるくらいの幅で、天井は低く、何度も頭をぶつけながら上がっていきました。
1階の放射線量は最高で1時間当たり50ミリシーベルトでした。
2階では“急いで通り過ぎて”
2階に上がり、配管やバルブなどが密集した通路を進んでいくと、誰かの線量計が鳴って「500マイクロシーベルト」と声がかかり、東京電力の社員が「急いで通り過ぎてください」と呼びかけました。
通路の先に案内されると、そこには、爆発で壊れた建屋の耐震性を高めるため、燃料プールの底に鋼鉄製の支柱を設置し、周りをコンクリートで固めた壁がありました。
このあたりは東京電力の点検で「1ミリを超えるひびはなかった」とされる部分で、実際に目で見たかぎりでは、ひびや亀裂のようなものは確認できなかったということです。
3階を通過し4階まで上がると一気に明るくなり、視界が開けました。
海側の壁が一面ありませんでした。
4階は水素爆発があったとされる階ですが、がれきの撤去は進んでおらず、ほぼ爆発当時のままだということで、配管が激しく曲がり、鉄骨もアメのように曲がってさび付いていました。
3階と4階にあるプールを覆うクリーム色の壁には大きな傷は見えなかったということです。
水中の燃料は確認できず
最後に最上階の5階に上がりました。
階段から床に降りるとすぐ手前に、白いシートに覆われた使用済み燃料プールが確認できました。
プールの水面を監視するカメラが設置されている場所はシートがなく、水面が見えましたが、黒くよどんで透明度が悪く、水中にある燃料は確認することはできませんでした。
プールの周辺のがれきは比較的片づけられていましたが、3号機がある北側は放射線量が高く、あまり手がつけられていない状態で、放射線量は1時間当たり330マイクロシーベルトでした。
代表取材を終えた記者の感想は、「東京電力が公開した写真や動画を何度も見てきたが、近くで目の当たりにすると、まったく衝撃度が違った」ということです。
今回建屋内部の取材をした4人の放射線量は、90マイクロシーベルトから110マイクロシーベルトでした。
投稿者:かぶん | 投稿時間:23:48
| カテゴリ:ニュース解説
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コメント(5)
ところで4号機は何で爆発なんぞしよったのか、爆発音はしたとか言うてはいたようやけど、建屋は凄まじく破壊されちょるけんど、それらしい解説はありましたんかいな? 4階で爆発て東電が解説してましたんでっか、NHKはいつ解説報道しはりましたんな?
どなたの記事か知りまへんけど、この記事を読まいてもろうても安心は出来そうにありまへんちゅうか、記者はんの体感では崩壊はしよりまへんか? 今回の現場写真とかはどっかにありまんのかいな〜
東電も分けの解からん会社でっけど、NHKもおかしな文学でんな、世の中では4号機が崩壊したら世界はおしまいやちゅうとりますようですが、何処にも危機感を伝えなくってもよろしいんでっか?
ところで、東電は傾いてないとか言っているそうでんが、現場で見ても鉄骨とかは垂直に立っちょりましたんけ? コンクリがあんなに凄まじゅう損壊してても震度6強でも大丈夫ぃ、もっとくれたら震度8でも大丈夫ぃだんべ〜やし、ミサイルでもチョンチョンやで〜
投稿日時:2012年05月27日 22:47 | 根拠有無:脇の下先生も大丈夫ぃ、もっとくれ〜
水平安全:衝撃度は、50mSV/hでした
国民に4号機の真の姿を伝える代表4人に選ばれて、世間は騒いどる中で大変な任務でしたね!
取り敢えずは、小学生の遠足での感想のようなレポートを有難うございます。
前日でしたか、他社で4号機の脅威を特集した番組を流したようで「愛川キンキン」さんとこで話題になってましたね。それでネットで探しましたら解説付きのがありまして勉強になりました。やっぱり、原発村と戦う覚悟が出来ると解説者も違ってきますね!
http://blog.livedoor.jp/ryoma307/archives/6253022.html
NHKの取材動画はチンケなのしか見かけませんが、他社では結構な解像度のが公開されておりました。やっぱり「百聞は一見に如かず」で、解説がへたでもそれなりに想像がわいてきますもんね。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00224108.html
国会事故調の調査も追い込みに入っておりますようで、連日の参考人聴取が続いていますが、まもなくすれば報告書もまとめられますようです。NHKにおかれましても、国家の統治機構全般の崩壊原因を解明していただきまして、国民に明るい未来への展望を指し示していただけますよう、よろしくお願いします。 政官業学報+司法・検察のすべてがおかしくなっておりますこと、世界に恥を晒しております(汗)。
http://www.ustream.tv/channel/jikocho/videos
4号機の大問題もきちんと報道してくださいね、世界が見てますんですよ〜
投稿日時:2012年05月29日 10:18 | 水平安全:衝撃度は、50mSV/hでした
拝啓 報道に携わる皆様のご尽力に深く敬意と感謝申し上げます。
昨年の3月以来、未だ明かせない実態のもどかしさを、この記事を読んで今更ながら痛感します。
報道の皆さん、現場の方々、関わられている方のご心痛は、写真の惨状より痛まれているかと存じます。
かぶんさんに、質問のお願いです。
国会でも、東電の撤退発言について議論されています。
昨年、その報道があったときからの疑問です。
東電は、撤退したのち誰が現場を収拾すると考えていたのでしょうか?現場に下請けだけ残して、自分たちは指示だけ発信するつもりだったのでしょうか?
それとも、保安院や政府が現場を指揮すればいいという、考えでの撤退だったのでしょうか?
素人には、電力メーカー会社が機械を操縦することから撤退して、誰がそのあとの操縦をするという保険が、何処にあったのかわからないのです。
賢い方々には、何をいまさらでしょうが、お願いいたします。
投稿日時:2012年05月30日 14:39 | 森令子
須戸b−カス:褒めてやりたいスペシャルの隠蔽体質
BS国際共同制作ドキュメンタリー「インサイド フクシマ」が評判のようで、ついつい何回目かの視聴をしてしまったずらが、こちらは受賞しなかったんけ?! 記者クラブメディアは福島原発の爆破?シーンを放映しないとかですが、NHK Worldでは3号機の爆発を流したらしいですが海外向けには流すなんておかしいですよね。
http://www.at-douga.com/?p=5364#more-5364
国会事故調では「情報の隠蔽」も調査対象のキーのようですが、東電の債権を保有するNHKでも隠蔽指令なんてのが出ているんやろか???? まあな〜公共放送なのに電波にスクランブルなんかを掛ける体質やよって、須戸b−カスも改革をあきらめて投げ出したんやろうな〜(ほんまは違うかも知れへん)w
それで、世界中で4号機の爆破?シーンは全く見かけないらしいんですが、福島TVやNHKでもやっぱり隠しているんでしょうかね?
何処からもまだ4号機の爆発原因が示されていないのですが、何か感じるところはあったんでしょうかしら? 水素爆発ではあれだけの破壊力はないというのはほんとうでしょうか、原因を調べて東電にも教えて上げませうよ!
あっそうや、福一を襲う津波映像もたくさんあるそうですね、自衛隊とか福島防災へりとかはNHKでも一部で使っているんだから、国民が本当に見たい原発敷地全体を襲うのをNHKでは流してもらえないんでしょうかね〜? 事故調の国政調査権を発令していただかねば国民は本当のことを知れないなんて、最悪の政権とメディアしか持てない不幸を嘆くしかないのだろうか?
投稿日時:2012年05月30日 18:13 | 須戸b−カス:褒めてやりたいスペシャルの隠蔽体質
プルト君:なぜNHKは嘘をつく必要があるのでしょうか?
総て伝文体ですね〜、NHKは知らなかったんですか? 4号機の総てを伝えていますか〜?
根本デスクが何処かでしゃべっていましたっけ、「政府の15条発表がなぜないのか、報道できないもどかしさ?」とかの大本営待ちがNHKの姿勢なんかしらね?? 記者が見たこと、感じたこと、調べたことを伝えてくれればよろしいと思うんですけど、報道人としての自負とかは無いのかしらん。
カレイドスコープさんが「4号機建屋の健全性は確証ゼロ、もう任せられない!」とのことで大変怒っていらしゃるご様子で、NHKも名指しされていますよ〜
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-1307.html
それと「5月26日 福島第一原発入構取材の一部始終」もあげられてますね、参考まで。
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-1304.html
なんと東電のいう「4号機建屋の構造的健全性」は、毎度のことですが、国民とか世界を欺くレトリックに満ち満ちたもののようで、細野っちや同行メディアの殆どもそのまんまを伝えているようですね。 どうしてこんなに不感症でいられるのでしょうか、福島の皆さんやサイトの皆さんのことに思いを巡らすことが出来ないのは情けなくなっちゃいませんか?
燃料プールのある海側の壁は殆ど吹き飛ばされてしまったんですね、これじゃ〜根本デスクが見ても須戸Bカスが見ても強度があるとは言えませんよね、NHKのどちらさんもよ〜!
副1のリスクは4号機の他にもたくさんありますが、どれかがいっちゃったらば4号機の直ぐ隣にある共用プールにある6375体の燃料集合体が地球規模の脅威となるのですが、何が何でも再稼働に突っ走る「非塾」な政経塾政権とか東電とか計算官僚には即刻にも退陣していただいて、まっとうな国家運営のできる体制をつくらねばなんめ〜よな〜!
原発大臣細野への緊急指令! 共用プールの燃料体の他所のサイトへの移送はすぐにでも始めねばなんめ?
投稿日時:2012年06月01日 21:34 | プルト君:なぜNHKは嘘をつく必要があるのでしょうか?