蹴球探訪
手倉森監督 リオへの道はベンゲル流
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(10月7日)
【首都スポ】<首都スポ>今井 誓った復活ラン!! リオ切符懸け明日、東京マラソン2016年2月27日 紙面から
大会記者会見が26日、東京都内で開催され、男子有力選手らが出席した。昨夏の北京世界選手権代表になりながら髄膜炎で欠場した今井正人(31)=トヨタ自動車九州=は、闘病中に支えてくれた家族のためにも全力疾走を誓う。一方で、前回2012年ロンドン五輪代表の藤原新(34)=ミキハウス=は、4年周期で好調の波が来るバイオリズムを味方に付けて2大会連続の五輪出場を目指す。 1年前に東京マラソンのゴールで見せた笑顔がよみがえった。リオ五輪代表選考会の東京マラソンを前に今井は「自分がワクワクするレースをするために先頭集団で勝負する」と言い切る。半年前に遭遇した悪夢のような経験から見事に立ち直った。 昨年の東京マラソンを日本歴代6位の日本人トップで走破し、つかんだ北京世界選手権の切符。自身初の世界大会を前に意気込む今井を予期せぬ悲劇が待ち受けていた。号砲が鳴る3週間前の7月30日。北海道釧路合宿で2000メートルのスピード練習を終えた夜に発熱、目が飛び出るような激しい痛みに襲われ、体に力が入らない。握ろうとした携帯電話が手から滑り落ちるのを見て異常事態を悟った。やっとの思いでたどり着いた脳神経外科医は「髄膜炎で最低2週間の入院が必要」と診断。この瞬間に世界選手権欠場が決まった。 すぐさま頭に浮かんできたのは「世界で勝負するためにやってきたことが無駄になってしまう」という無念さ、そして「代表の1枠をつぶしてしまった」という申し訳なさ。ベッドの上で横たわることしかできず、失意に押しつぶされそうになった今井を救ったのは、家族の優しい笑顔だった。 父と終日過ごせる喜びで無邪気に甘えてくる長男の秀馬君(3)。そしてスヤスヤと眠る次男・悠人君(1)をあやしながら、黙って寄り添う妻・麻美さん(33)の横顔。「命を落とす可能性も少なからずあった中で、意識がある状態で家族と面会できたのが一番。もうそばにいてもらえるだけで僕には十分な時間だった。また復活して、すぐに駆けつけてくれたこの家族にいい笑顔をつくってあげたい」。再び立ち上がるのに多くの言葉は必要なかった。 東京マラソンに向かう父を、秀馬君は「東京にみんなで応援に行くけんね!」と博多弁で元気に送り出してくれた。その一方で「お父ちゃんは去年、一番じゃなかったもんね」と耳が痛い言葉も投げかけられた。「たぶん僕の一番は見たことがないですからね。やっぱり競技をやっている以上は一番の姿を見せたい」。今回は五輪で勝負する自身の夢成就だけではなく、父ちゃんの威厳がかかった大一番でもある。 (千葉亨) ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中 PR情報
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