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【首都スポ】

<首都スポ>関東大学サッカー 国士舘大・付木雄也 V争い佳境に踏ん張る

2016年3月4日 紙面から

連続で腕立て伏せをしながら「キツくなってきたっす!」と笑顔で踏ん張る国士舘大・付木雄也主将=東京都町田市の国士舘大町田キャンパスで(武藤健一撮影)

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 第90回関東大学サッカーリーグ(東京中日スポーツ後援)の開幕まで残り1カ月を切った。昨季の1部リーグ上位6校の新主将たちに今季の抱負を聞く連載「リーダー蹴春トーク2016」の第2回は、国士舘大のセンターバックとしてタイトル獲得を目指す、付木(つけぎ)雄也(3年・八千代)が語る。首位を走りながらも肝心なところで勝てずに涙をのんだ昨季の反省を踏まえ、チームを栄冠へと導くか? (取材・構成、関孝伸)

◆監督から指名

 −主将就任は監督からの指名で決まったそうですが、想定していましたか

 付木「去年のシーズンが終わったときから、何となくそういうことになるんじゃないかなと自覚はしていました」

 −それはどういった理由から

 「同期の中では自分が一番そういうタイプなんじゃないかなと思いますし、スタッフからの信頼も感じていましたから」

 −信頼される要因はどのあたりでしょうか

 「サッカーに対する思いの強さが一番だと思います。練習に向けての準備や練習への取り組み、終わった後の自主トレなどに関しては、誰よりもやっている自負があります。練習前には一番早くグラウンドに出て、終わった後もたいていは最後まで残ります。あとは、選手全員とコミュニケーションをとれることでしょうか。自分はダメなことはダメと誰に対しても指摘できますし、かと言って、話しかけにくいタイプでもありません」

 −どのようにしてチームを引っ張っていこうと考えていますか

 「去年のメンバーが多く残っていますが、だから強いとは必ずしも思っていません。個性的でそれぞれが自分の主張を持っている集団なので、いかにまとめていくかがカギになります。うまくまとまればいいのですが、できなければ、結果を出せないかもしれません」

 −チームの調整はどのように進んでいますか

 「走り込みをかなりやっていますし、筋トレも去年とは比べものにならないくらいこなしています。戦術練習をしっかりとやるのはこれからで、しかも全員がそろうのはまだ先の時期です。自分のことでいうと、学部のスキー実習に行ったりもするので、全員で戦術を構築していくのは開幕の2週間前くらいからになります。時間は少ないかもしれませんが、やることは去年と変わりませんし、メンバーもそれほど変わらないので、不安はそんなにはありません」

 −去年のリーグ戦はトップで折り返しながらも勝負どころで崩れ、最終的には5位に終わりました。残り5戦のうち、3戦が完封負け。得点王に輝いた松本孝平選手(3年・藤沢清流)が厳しいマークにあいました

 「マッチャン(松本)が消されたときにいかに点を取るかが今年の課題です。一人に頼っていては優勝は無理。みんなで泥くさくボールを拾っていくしかないかなと思っています」

 −得点王の松本選手だけではなく、アシスト王の荒木翔選手(2年・日本航空)も残っています

 「自分は去年のリーグ戦で4点取りましたが、すべてショウ(荒木)のアシストによるものでした。守備で自分を楽にするためにも、セットプレーなどから自分で点を取ることにもこだわっていきたいと考えています」

 −去年のリーグ戦は混戦でしたが、今年はそれ以上のダンゴ状態になることも予想されます

 「去年のチームは引き分けが少なかった(リーグ戦全22戦で3分け)んです。混戦の中で順位を上げていくためには、勝てなくても引き分けて勝ち点1を拾う戦い方が必要になります。点を取ることがなかなかできなくても、自分たち守備陣が踏ん張ること。チャンスを物にしたりや逃したりで一喜一憂しないで、落ち着いてゼロで抑えることが重要です。失点しなければ負けません。センターバックとしての自分の役割は大きいですね」

 −リーグ優勝する自信はありますか

 「色紙に『奪冠』と書いたように、タイトルを奪いにいく気持ちはもちろんあります。戦える集団だと思っています。ただ、今年こそは絶対に優勝とか、そんなふうに最初から優勝を掲げられるチームではないとも感じています。目の前の試合に集中して、それをひとつずつ積み重ねていくことが大切です。去年も最初は優勝なんて考えていませんでしたし、優勝争いに絡んだこと自体が自分としては驚きでした。今年も謙虚にいきます」

 −個人的にはどんなシーズンにしたいですか

 「チームに貢献して、J1のクラブから誘いの声がかかるような選手になれるといいですね。地元千葉のジェフがJ1に復帰して、自分がそこに行けたら最高です。ジェフは監督(関塚隆・ロンドン五輪日本代表監督)もGMも自分と同じ八千代高校の出身ですし、ドイツのケルンから今年入った10番の長沢さん(和輝)もそうなので、一番行きたいチーム。目標の実現を目指して、一年間とにかく頑張ります」

<付木雄也(つけぎ・ゆうや)> 1994(平成6)年12月17日生まれの21歳。千葉県出身。185センチ、78キロ。地元八千代市の米本幼稚園年少組のときに藤崎SCでサッカーを始め、同SCで9年間を過ごした。八千代市立阿蘇中での部活動を経て八千代高へ。同高3年時に全国高校総体と全国高校選手権に出場したものの、ともに初戦で敗れた。国士舘大では2年の途中からレギュラー。関東大学選抜Bの一員として、きょうから開催されるデンソーカップチャレンジに参加する。

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 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

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