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マイナンバー 年度内のカード交付、200万枚止まり…900万人申請、障害影響

産経新聞 3月14日(月)7時55分配信

 全国民に番号を割り当てるマイナンバーカードを発行する地方公共団体情報システム機構のシステム障害が原因で平成27年度は約900万人の申請に対し、最大200万枚しか交付できない見通しであることが13日、分かった。機構関係者が明らかにした。政府は同年度、自治体に1千万枚を配布する計画だったが、今月上旬までに106万枚しか申請者に交付できなかった。今春、引っ越しに伴う住民票の写し取得や確定申告でカードが活用できないケースが多発しそうだ。

 機構関係者によると、昨年10月から今年3月6日までに約900万人がカードを申請。これに対し、機構は1月以降、計627万枚のカードを自治体に発送した。

 だが、自治体窓口でのカード交付時に、データ処理を行う機構のサーバー障害が1日に1回のペースで発生し、処理に失敗したり、遅延したりして申請者にカードを手渡しできないケースが続いた。

 結局、交付できたのは計106万人分で全国民の1%未満。このため、機構幹部は「今年度は最大200万枚しか交付できない」としている。機構は1日11万枚のペースでカード発送を継続中で、各自治体では申請者に渡せない在庫カードが増え続けている。

 機構はサーバーの障害が原因で交付が滞っていることについて「申し訳ない。サーバーの不具合の解析を踏まえ、改修に着手している。安定稼働に努めたい」としている。

 障害をめぐっては、1月下旬以降、カード作成のための「中継サーバー」のデータ処理が毎日のように遅滞。カード交付に必要な情報を自治体に伝達できなくなった。そのたびに再起動を繰り返し毎回数分間サーバー機能が停止した。今月13日までに本来不要の再起動が50回以上実施された。

 また、原因不明の障害を起こした既存サーバー2台の欠陥を知りながら1月下旬に追加導入した同機種3台にも障害が発生したが、いずれも原因は判明していない。現在、障害が深刻な1台を除外し、追加サーバーを含めた4機態勢で運用を続けている。

最終更新:3月14日(月)9時48分

産経新聞

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