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【プロ野球】

嶋、3・11に誓った 再び日本一に

2016年3月12日 紙面から

練習前に東北に向かって黙とうする楽天の(左から)オコエ、嶋、梨田監督、銀次=静岡・草薙球場で(河口貞史撮影)

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 東日本大震災の発生から5年となった11日、プロ野球界では選手らが犠牲者を悼み、復興を願った。被災地の仙台市に本拠地を置く楽天は、遠征先の静岡市の草薙球場で練習前に黙とう。ロッテ−西武のオープン戦が行われた千葉市のQVCマリンフィールドでは地震発生時刻の午後2時46分に合わせて試合を中断し、両チームの監督、選手らが目を閉じた。

 スコアボード上に掲げた日の丸と球団旗は半旗。楽天の梨田監督をはじめコーチ、選手、球団関係者ら80人は約1分間、東北の方角を向いてこうべを垂れた。

 キャプテンの嶋は「自分に何ができるか。野球で頑張るしかない。野球で被災地に元気を与えることが、自分の役割。被災された方々の心はまだまだ癒やされていない」と話し「今季こそ(日本一になった)2013年の感動をもう一度味わえるように、東北の皆さまとともに全力で戦っていく」と決意を新たにした。

 新選手会長で、岩手県の沿岸部にある普代村出身の銀次は「黙とうしている最中、こんな寒い中で被災されたんだな、と思うと悲しくなった。相当、つらかっただろうなと。ボクらは野球で見せるしかない。一番は、ボクらが明るく元気にプレーすること。良いようにとらえてくれて、もっともっと、前向いて、生きていこうと思ってくれたらいい」と思いを込めた。

 チームは13年の日本一後、2年連続で最下位。梨田監督は「5年たっても完全な復興には至っていない。亡くなられた方のご冥福を祈りたい。チーム一丸となって、東北の人に優勝をささげたい」と力強く語った。 (竹下陽二)

 

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