2016年3月13日21時53分
自民党は13日、東京都内で党大会を開き、夏の参院選に向けた運動方針を決めた。党総裁の安倍晋三首相は演説で、自公連立で進めてきたアベノミクスや安全保障法の成立などの成果を訴える一方、民主や共産など野党の連携を踏まえて「民共の勢力との戦いになる」と強調した。ただ、憲法改正については言及しなかった。
運動方針では、首相がめざす憲法改正について「国民各層、各種団体との協力の下、憲法改正賛同者の拡大運動を推進する」と明記。憲法改正の発議に必要な3分の2以上の議席確保をめざすとした。
首相は演説で、世界経済の減速への懸念が広がっていることについて「アベノミクスは失敗したと野党が批判している。それが間違っていることは数字が証明している」と主張。有効求人倍率の上昇や正規雇用の増加などの数字を挙げ、「成長と分配の好循環で名目GDP(国内総生産)600兆円に向かって歩みを進める」と表明した。
昨秋に成立した安全保障関連法については、北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射した際、日米連携で対応できた要因になったとして「同盟の絆を間違いなく強くした」と述べた。
そのうえで安保関連法の廃止法案を提出した野党を批判。安保政策などで主張が異なる民主、共産両党が参院選に向けて協力を進めることについて「選挙のためだったら何でもする、誰とでも組む。無責任な勢力に負けるわけにはいかない」と訴えた。
首相の批判に対し、民主の岡田克也代表は13日、「参院選直前に(低所得の高齢者に)3万円を配るような恥も外聞もない政権に負けるわけにはいかない。自公対国民の良識(の戦い)だ」と反論した。
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞官邸クラブ
PR比べてお得!