どんな教材より楽しい! “経済”を知りたい人が観るべきドキュメンタリー映画
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まずは、第83回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞した『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』から。この作品では、アメリカの金融業界の歴史を学びながら、リーマン・ショックが起こった背景“サブプライムローン”について、詳しく知ることができる。正統な経済ドキュメンタリーと言えるだろう。
一方、違った角度からリーマン・ショックを扱い、経済をエンターテイメントに昇華させているのが、『ボウリング・フォー・コロンバイン』のマイケル・ムーア監督による『キャピタリズム 〜マネーは踊る〜』だ。こちらは、これまでのムーア監督作同様、かなり個人の主張が強いが、こういう考え方もあるのかぁと楽しんでもらいたい。
そして、より幅広い視点で経済を捉えるためおさえておきたいのが、『ヤバい経済学』と『幸せの経済学』の2本。両作とも難しい言葉は一切出てこず、『ヤバい〜』では“名前が人生に及ぼす影響とは?”“不動産の売却時期はいつがいい?”といった、多くの人が知りたいネタを、膨大なデータと経済学的アプローチによって解き明かし、『幸せの〜』では農業やエネルギー政策、コミュニティの在り方等、多くの事例から、ローカリゼーションを提案していく。
また、こういったドキュメンタリーを土台にしておけば、新作『マネー・ショート 華麗なる大逆転』を筆頭に、ケヴィン・スぺイシー主演の『マージン・コール』、ウォール街を舞台にした『ウォール・ストリート』、スリリングなドキュメンタリー『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』など、経済ネタが登場するからと構えてしまいそうな作品でも、専門用語に悩まされることなく物語に入り込みやすい。もちろん、実生活でも経済知識は役に立つ。まずはドキュメンタリーから、経済映画を楽しんでみてはいかがだろうか。
<“経済”を知りたい人が観るべきドキュメンタリー映画>
・『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』(11)
・『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』(10)
・『ヤバい経済学』(11)
・『幸せの経済学』(11)