コンビニの菓子パンは危険!栄養なく発がん性のある添加物大量投入…子供は食用厳禁!
さらに大きな問題点は、コンビニの菓子パンには消費者に知らされない危険な食品添加物が使われていることです。
コンビニの菓子パンの大半は、製粉大手企業が製造した冷凍パン生地を使用しています。冷凍パン生地は摂氏マイナス32.2~40度という低温で急速凍結されています。このような低温では、ビタミンや酵素のような栄養素はまたたく間に死滅します。タンパク質も変性している恐れがあり、小麦アレルギー増加との関連も疑われています。
急速凍結ではイースト菌も凍結障害を起こしてしまうので、普通のパン製造に比べ倍以上のイースト菌を添加します。当然、イースト菌の栄養源となるイーストフードも多く必要となります。イーストフードは、コストを下げるためにリン酸化合物を使用しますが、リン酸化合物は体内のカルシウムを減らす危険性があるため、成長期の子どもは絶対に避けたい添加物です。また、発酵を助けるためにL‐システイン塩酸塩、臭素酸カリウム、乳酸カルシウムといった発がん性の指摘のある添加物が使われていますが、キャリーオーバー(原料中には含まれるが最終食品には影響が出ない)で表示はされていません。
急速凍結の冷凍パン生地を使っている限り、これらの添加物の使用は不可避です。こうした大量生産された安価な急速凍結の冷凍パン生地を使っているからこそ、コンビニは1個100~120円という低価格で菓子パンを販売できるのです。
プロ野球界の大御所である広岡達朗氏が西武ライオンズ(現埼玉西武ライオンズ)の監督だったとき、白米に代えて玄米を食べるように選手を指導したことがあります。精白した白米はミネラルが減少しているため、ミネラル豊富な玄米を食べなさいと食事指導をしたのです。それが西武黄金時代の基礎をつくることになったのは有名な話です。「食は人を良くする」と昔から言われていますから、覚醒剤使用等の容疑で逮捕された清原和博容疑者が広岡監督時代に西武に入団していたら、彼の人生も大きく変わっていたはずです。
食がスポーツの成績に大きな影響を及ぼすという、いい例があります。
1988年のソウル五輪で日本選手団は期待ほどメダルが取れませんでした。その原因はどこにあったのか、日本オリンピック委員会(JOC)がプロジェクトチームをつくり調査しました。大きな要因として、日本選手の食事の量の少なさを挙げました。なぜ、日本選手は食事量が少ないのか。レポートは、選手たちが持ち込んだスナック菓子が要因と断じました。選手村の自分の部屋に入るとすぐに、ポテトチップスや菓子パン類を食べ始める選手が非常に多く、そのために夕食を満足に食べられなかったというのです。
しかし、この調査レポートはほとんど日の目を見ませんでした。五輪協賛スポンサーは食品企業が圧倒的に多いため、スポンサー離れを懸念してJOCが必死になって調査レポートの発表を抑えたといわれています。20年の東京五輪の食事がどのようになるのか注視したいと思います。
(文=郡司和夫/食品ジャーナリスト)