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リザードマンが来た
朝、インターホンの音で目が覚めた。
今日は久しぶりの休日だからゆっくり休もうと思ったのだがそうはさせてくれないらしい。
慌ててベッドから起き、服を着替える、速着替えは得意だ。
「はーい」
扉を開けた、人が二人、でも片方は小柄で尻尾が見えた、他種族の子だ。
「おはよう、私は他種族間コーディネーターの墨須よ、安倍さんで間違いないかしら?」
「…え?」
安倍ではなく安呆というのが自分の苗字だ。
「あら、もしかして今日留学生が来ると伝えてなかった?」
「いえ…そうではなく、うちは安呆ですが…」
「あら…?」
一瞬の静寂、だが墨須と一緒にいた女の子が不思議そうに言った。
「コーディネーターさん、この人がリーザを育ててくれるパパさんじゃないの?」
リーザという少女は悲しそうな目をして墨須さんの方を見た。
「うーん……ねえ、安呆くん」
突然の呼びかけに反応できなかった。
「あなた、この子のホストファミリーになりなさい」
「…え?なんで!?」
「あら、私はこれから他の留学生の紹介をしに行かなきゃいけないから忙しいの、だから時間を無駄にする訳にはいかないのよ」
「そんな無責任な!」
「仕方ないでしょ、はい、他種族間交流法のマニュアルブックよ」
そう言って本を投げてきた。
「うわっ!ちょっと…あれ?」
いつの間にか墨須さんはいなくなっていた、少しの時間頭が真っ白になったが、このままリーザという子を放っておくわけにもいかない。
「…とりあえず、中に入ろっか」
リーザは小さく頷いてくれた。
リビングでリーザを座らせた後、紅茶を煎れた。
「えーと、リーザ…だっけ?」
「うん、リーザねリザードマン族トカゲ種の女の子なんだ〜」
「リザードマンか…じゃあこの部屋少し寒いかな?」
「ふえ?どうして分かったの?」
「前にリザードマンやラミアとかは寒さに弱いって聞いたんだよ」
本当はさっき貰った他種族間交流法のマニュアルの最初らへんに書いてあったのだが、カッコつけたかった。
「すごーい!パパさんって物知りなの〜」
「じゃあ、ちょっと待っててね」
確か毛布が余っていたはずだ、早く持ってきてあげよう。
「お待たせ、ほら、これ羽織って」
「わあ〜、ふかふかでいい匂いなの〜」
リーザが毛布で温まっている内に次の話を始めた。
「ところで、本当にオレの家で良かったの?他のホストファミリーの紹介もあったんでしょ?」
墨須さんから別の人を紹介されていたはずだ。
「それにオレ、ホストファミリーとかよく分からないし…」
「ううん、ここで良かったの、だっていろんな所に行ったけど皆怖い人ばっかりなんだもん」
「怖い人?」
「体のいろんな所触られたの、尻尾とか強く掴まれるととれちゃうのに…リーザ、怖くなってコーディネーターさんにお願いしたの、別の場所がいいって」
「…オレで良かった?」
「うん!だってパパはリーザに変なことしないし、こうやって暖かいものくれるし、優しいパパさんなの〜」
「うーん…優しい、ねぇ」
自分が優しいとかそんな自覚はない。
「まあ、リーザちゃんがいいならオレもいいけどね」
「あー!ダメなの〜パパさん、リーザの事はちゃんいらないの」
「あ…うん、分かったよリーザ」
「えへへぇ」
何だか不思議な事になっちゃったぞ。
(というか、この他種族間交流法マニュアル全部覚えなきゃいけないのかなー)
他種族間交流法…というのは3年前程に制定された法律で他の人外を人間社会へ受け入れるための法律らしい、さっきサラッと見た感じだと、人間が他種族へ傷を付けることは絶対禁止、逆もまた然り他種族が人間に危害を加える事も禁止されている。もし、危害を加えてしまうと逮捕され、他種族は自国へ強制送還されるらしい。
ちなみにキズモノにするのは重い罰になると大きい文字で強調されていた。
「リーザ、お風呂入ってきな、お湯は張ってあるから」
「わーい!パパも一緒にはいろー!」
「いや、オレはいいよリーザの部屋とか準備するから」
「でも〜」
「今度一緒に入ってあげるからさ」
「やったー!約束なの〜」
そう言ってパタパタと行ってしまった。
「あ、お風呂はそこのドアだよ!」
わかったの〜と言ってお風呂場へ入っていった。
今の時間はちょうど昼、リーザの部屋の準備をして昼食をつくらねば。
「…って、なんでこんな事になってんだか…」
今度墨須さんにあったら絶対文句を言おうと心に決めて部屋の準備に取り掛かった。
「部屋余っててよかったな、まあ元々少し大きい家だとは思ってたけど」
両親は現在田舎暮らしで楽しく過ごしているらしい、たまに送られてくる手紙を見ると安心する。
自分が一人暮らしを始めて2年くらい経って、料理の腕は飛躍的に伸びたと思う。今では家の掃除も苦ではない。
「二年前ならきっと他種族を家に入れなかっただろうなー」
他種族が嫌いというわけではなく、部屋が綺麗でないから。
他種族の人はテレビでよく見ている、別に他種族だからといって特別扱いする必要も無いような気もするが、社会はまだ少し抵抗があるのか、距離を置いている感じがする。
せっせと部屋準備を終わらせ、昼食をつくり始めた。
「リーザってなに食べるんだろう…肉…だろうか、まあ草食ってわけないよな、トカゲだし」
ぶつぶつと考え事をしていたらリーザが風呂から戻ってきた。
「わあ〜良い匂いなの〜お昼ご飯?」
「うん、リーザっていつも何食べてるの?」
「リーザはいつもお肉いっぱい食べてたよ?」
「やっぱり肉食か、分かった、じゃあそこに座って待ってて、すぐ出すから」
「分かったの〜」
リーザが楽しそうにしているのを感じてホッとした、もしかしたら嫌なんじゃないかと思っていたが、心配いらなそうだ。
「お待ちどうさん、ハンバーグ作ってみたんだ、口に合うかどうか分からないけどね」
「美味しそうなの〜!いただきま〜す」
カチャカチャとフォークを使う音を聞きながら洗い物を始めた。それが終わって他種族間交流法マニュアルを取り出し最初の方のページを開いた。結構分厚いものなので少しでも多く覚えなくてはいけない。
「えーと…ん?留学生はホストファミリー同伴以外での外出は禁止…マジか」
「どうしたの?」
「あ、いや、なんでもないよ、ただオレが仕事しに行ってる時はリーザって外出られないんだなーと」
「そうなの〜、だからお出かけの時はいつもパパさんと一緒なの〜」
「ん?リーザは他種族間交流法覚えてるの?」
「たしゅぞくかんこーさいほう?それなら覚えてるの〜」
(あ、これあんまり覚えてないな)
「まあ、出掛けたかったら言ってよ、付き合ってあげるからさ」
「…じゃあ、今からさんぽにいきたいの〜」
「今から?リーザ、もうご飯たべたの?」
「うん、美味しかったの〜ごちそうさまなの〜」
「はいお粗末さまでした、じゃあ準備するから玄関で待っててよ」
「分かったの〜」
皿を洗って出かける準備をした。
「サイフは、持ったな…よし、行くか」
「行ってきますなの〜」
外はもう朝の気温を残してなかった、墨須さんにどうやって会おうか考えていてボーッとしてたらリーザが急に走り出した。
「おわ、どうした、リーザ」
「パパ、あれなに〜?」
「あれ?」
指指す方を見るとクレープの移動屋台が見えた。
「お、珍しい、久しぶりに見たな…そうだ、リーザそこのベンチで待ってて」
リーザが不思議そうにしているのは気にせず、クレープ屋へ向かった。
ちょっとしたら戻ってきた安呆に対してリーザが興味を示しているのはすぐに分かる。
「リーザ、これ食べてみて」
そう言ってリーザにクレープを渡した。
「パパさん、これは?」
「いいから食べてみて」
頭の上にはてなマークを、たくさん出して1口クレープを、かじった。
次の瞬間、リーザは目を大きく開いてこちらを見た。
「これ、とっても甘くて美味しいの!」
「クレープっていう食べ物だよ、知らなかった?」
「初めて食べたの〜、リーザが住んでた場所ではこんな食べ物なかったの〜」
「そうかなのか、喜んでくれてよかったよ」
「うん!パパ、ありがとうなの〜」
「私はコーヒー味が食べたいわね」
突然聞いたことがあるような声がした。
「うわっ!…って、墨須さん?仕事で忙しいんじゃあ…」
「あら、休憩はあるのよ?それにパパくんに渡したいものもがあったの」
「パパくんって俺のことですか?というか、渡したいものって?」
「こーれ、ホストファミリー登録書、これがないとあなたはホストファミリーとして認められないの、それと…リーザちゃんの証明書ね」
「どっちも忘れてただけなんじゃないんですか?」
「そんなことないでしょ?それよりも、私もクレープ食べたいわ」
「…はあ、いいですよ、お金渡しますから自分で買ってきてください」
「あら、リーザちゃんに買ってきて貰ったら?お使い体験にもなるしね」
何か企んでいるのか、変な笑顔を見せてきた。
「そうですか?…リーザ、墨須さんにコーヒークレープ買ってきてくれる?」
「お使いなの?リーザに、おまかせなの〜」
「ありがとう、じゃあ気をつけてね」
ルンルン気分でクレープ屋の方へ歩いて行ったリーザを見送っていると、墨須さんがやや笑いながら話しかけてきた。
「パパくん、もうリーザちゃんの心を掴んでるのね」
「その言い方、なんかやですね…まあ、他種族だとか以前にリーザはかわいい女の子ですし、特に気にしてないですよ」
「あら、それはよかった」
墨須さんがうんうんと頷いているのを見て思った。
「墨須さんって今日みたいに間違って連れてきちゃった人の所に毎回押し付けてないですよね?」
「意外と疑うのね、大丈夫よ、そういう事があって今、6人も留学生をお世話している人もいるんだから」
「…って、やってるんじゃないですか!」
「まあ、本人も、同意のうえでやっているんだし、問題ないでしょ」
「適当ですねほんと」
一旦心を落ち着かせてから言った。
「それに、ただ登録書を渡しに来たわけじゃないでしょう?」
「よく気付いたわね、そうよ、あなたの監視にも来てたの、マニュアルは読んだ?」
「まだ全部ではないですけどある程度は、結構量多いから覚えるの大変ですよ」
「あらパパくん…あれ別に全部覚える必要ないわよ?」
「…え?」
「一つ、他種族を傷つけてはいけない、二つ、他種族はホストファミリー同伴以外での外出は禁止…これだけかしら」
「えぇ…最初ほうだけじゃないですか…」
「逆にこの禁則事項はまだ改正が必要だからしょうがないでしょ」
「そんな、真面目に読んでたのに…」
「で?傷つけたりしてないわよね?」
「大丈夫ですよ、少なくとも今は…」
「キズモノにするっていう意味もあるのよ?」
急に顔が近くなった。
「それもないですよ、そもそもオレ、興味ないですから」
「どうかしら?男はいつでも野獣になるから」
「パパ〜買ってきたの〜」
リーザが両手でクレープを持って戻ってきた。
「おかえり、大丈夫だった?」
「大丈夫だったの〜」
「ありがとうね、リーザちゃん」
「どうぞなの〜」
墨須さんがリーザからクレープを貰って言った。
「じゃあパパくん、私はもう行くわね」
「何か企んでないですよね?」
「……あ、家の改装工事頼んどいてるわ」
「え?」
「これから大変だからね、経費で家の拡大頼んでおいてるから」
「え、それはどういう…」
「あ、時間ないから行くわね、クレープありがとう」
早急に行ってしまった。まだ絶対何か隠してるのは確信できたがそれよりも家の工事を勝手にされているという印象が強すぎた。
「リーザ、今日はもう帰ろう」
「え、もう帰るの?」
「何だか嫌な予感がするんだ」
帰り道変な汗が止まらなかった、家に着いた頃には工事会社の人が既に作業を始めていた。
「…まだ2時間くらいしか経ってなかったんだけどな…」
「パパさん、これ何してるの?」
「これはね、墨須さんが施してくれた嫌がらせかなぁ」
工事の人がこちらに気づいて大きな声で呼びかけてくれた。
「すみませーん!まだ時間かかるので7時くらいまで時間つぶしててくれますかー!」
今は昼の2時ごろだったはず、となると5時間はどこかに行ってろということらしい。
「というか、あと5時間で終わるんですかー!」
「任せといてくださーい!」
任せられるか、計画書もなしに始められているのだから気になって仕方ない。
「…でも、ここで待ってても暇だし、町中の方行ってこよっか」
「デートなの?やったー!」
「いや、デートじゃないけど」
「いいの〜、早く行こ〜」
手をグイグイ引っ張られる、結構痛い。
「はいはい、行くから引っ張るなよ」
都心は自分が住んでいる町と比べ様々なビルが建っている、それぞれ違う店で1番大きいビルは洋服店になっている。
「わあ〜、人がいっぱいなの〜」
リーザが素直な感想を口にして目を輝かせている。
「何か欲しいものある?」
「うーんとね、リーザ服が欲しいの」
「服?…ああそういえばリーザ、家に来てからそれしか着てないもんね」
「うん、だから可愛い服が欲しいの〜」
「お風呂からあがったときオレの服なかった?」
「パパさんの服はおっきいからダメだったの〜」
「そうか、まあ服は何着かあったほうがいいからな」
「あ、パパさんあの服がいい!」
そう言って指さしたのは冬物のパーカーだった。
「…ん、あれ冬服だぞ?」
「あったかいほうがいいの〜寒いのは苦手だから」
「ふーん」
とは言っても今日ならまだいいが結構暑い日に冬服は見てる方も辛いので夏服も何着か買った、出費は痛いがこれからの事を考えると必要だと割り切った。
「こんなもんかな、リーザ、自分の部屋に置きたいものとかない?」
「置きたいもの?」
「うーん、ぬいぐるみとか?」
「ならいらないの〜」
「そう?いやまあ、いらないならいいけど」
リーザの目に好奇心の色が見えたのは見なかった事にして、色々な場所を巡った。アクセサリーショップやゲームセンターなどリーザが行きたいと言ったところはぼ行った、今は夕食を食べに行こうと思っていたところだ。
「もう6時半か、だいぶ楽しんだ?」
「うん!楽しい場所がいっぱいあってよかったの〜」
「じゃあ晩御飯に行こうか、何食べたい?」
「リーザ、パパさんが作ったものならなんでもいいの〜」
「うーん…外食で済まそうと思ってたんだけど…そうくるか」
「だめなの〜?」
「いや、大丈夫だよ、じゃあ帰ろっか」
「お家に帰るの〜♪」
工事が終わっていることを願いながら帰り道を歩いていった、辺りも少し暗くなってきて空気が冷えてきている、もう夏が近づいてきているのに気温は低めらしい。
「リーザ、寒くない?」
「大丈夫、我慢するの〜」
家までもう少しだ、ここまで来て工事の音が聞こえないので多分終わったのだろう、どういう工事をしたんだか想像もつかない。
足を止め目の前の家を見る、自分の家のはずだが、外観が変わりすぎてて唖然とした。
「…うわぁ、でか」
「お家、おっきくなったの〜!」
今日の朝まで住んでいた家とは全てが変わっていて、一回り以上大きくなっていた。
「…もうどうでもいいか、リーザ、中に入ろう」
玄関を開けた、意外なことに内装は変わっていなかった。妙に幅が広くなったことを除けば。
「墨須さんは何考えてるんだ…」
「パパさん、リーザお腹すいたの〜」
「あ、ごめんごめん、今準備するからテレビでも見て待ってて」
今は夕飯をつくらなくては…廊下が大きくなっただけでなく、部屋一つ一つか大きくなっているようだ、キッチンが開放的になっている。
「うーん、落ち着かない…広すぎるのも問題だなー、オレとリーザしかいない訳だ…し」
言ってて気付いた、墨須さんはこれから大変だと言っていた、まさかウチにまだ新しい子を連れてくる気じゃ…
まだそうと決まったわけではない、今は気にしない方が精神面的に良いだろう。
「リーザ、できたぞー」
「わーい!ごちそうなの〜」
今日の夕飯はリーザのお祝いという意味も込めて豪勢に作った、肉料理が大半を占めるためバリュエーションが少なくなりがちだが色々工夫をして種類を豊富にしてみた。
「さあ、召し上がれ」
「いまだきま〜す」
二人で食べるには量が多いと思っていたのだが、気にすることはなくリーザがほとんどたべてくれた。
(その体のどこにそんなに入るんだ?)
「お腹いっぱいなの〜」
ぽんぽんとお腹を叩く、その仕草はまだ幼い子どもそのものだ。
「リーザ、部屋案内するからついてきて」
家に新しいドアがいくつか出来ていたが元からある部屋の位置は変わってないらしい。
朝準備しておいたリーザの部屋へ向かった。
「それにしてもでかくなったなあ、墨須さんはホント、何がしたいんだ?」
「…パパさん、怒ってる?」
「え?」
急に言われて驚いた、何か心配させてしまったらしい。
「いや、別に怒ってるわけじゃないよ、ただ今日だけですごくいろんな事が変わりすぎてて不安な感じなんだよ」
「そうなの?なら、リーザが癒してあげるの~」
やる気を出してそんなことを言うリーザを面白嬉しく思って少し笑った。
「ありがとう、ほら、ここがリーザの部屋だよ」
ドアを開けると、朝準備したままの状態で部屋が残っていた、相変わらず部屋自体は広くなっていたが。
「きれいなお部屋なの~」
「好きに使っていいよ、じゃあ、俺は洗い物しに行くから」
「リーザも手伝うの~」
「ほんと?じゃあ一緒にやろうか」
夕飯の食器をリーザが運んでいる、その姿がとても可愛く微笑ましい。
「重くないか?」
「これくらい大丈夫なの~」
どっちかと言えば尻尾をぶんぶん振りながら皿を運んでいるからどこかにぶつけないか心配だ。
リーザが最後の皿を持ってきてくれると「もうないの~」と言ってくれた、可愛らしい。
「ありがとねリーザ」
「これからもいっぱいお手伝いするの~」
突然リーザが抱きついてきた。
「おわっ、リーザ?」
「だからパパさん、これからよろしくなの~」
それが言いたかったのか…確かにまだちゃんとあいさつしていなかった。
「ああ、これからよろしくね、リーザ」
「えへへ」
「さ、もうだいぶ夜遅くなってきたし、そろそろ寝よう」
「分かったの~」
自分のベッドで横になる、色々あった一日だったが、とりあえずこれからどうするかを考えた。
田舎にいる両親にはなんと伝えよう、適当に言っても受け入れてくれそうな人たちではあるが、絶対とは言い切れない、なにかうまい言い訳を考えておかなくては…
ベッドで悩んでいるとドアが開く音がした。
「パパ~?」
「ん?リーザ、どうした?」
「一人で寝るのは怖いの~、パパさん、一緒に寝てもいい?」
「あ…」
一つ大事なことに気付いた、リーザはまだ子どもなのだ、甘えたいお年頃なのだ、頼れる人が必要なのだ、なら仮にもホストファミリーのオレがこの子の頼れる人にならなくてはいけない、家族として、リーザが留学中の間寂しくないよう、悲しい気持ちにならないよう。
「…フッ、いいよリーザ、入ってきても」
「やったー!パパさんありがとうなの~」
「でも、ちゃんと一人で寝れるようにならないとな?」
「うん、リーザがんばるの~」
オレは少し笑ってから電気を消した。
「それじゃ、おやすみリーザ」
「パパおやすみなの~」
自分の胸の中で眠ったリーザを見てとても優しい気分になった、心配する必要なんてない、リーザは家族なのだ、少しずつ考えてもいいだろう。
読み返してみると、おかしな部分がたくさん!
小説って難しいです。モンスター娘のいる日常の二次創作物です、リーザちゃんとか可愛い子がいっぱいのゲームモンスター娘のいる日常オンラインはDMMで好評配信中!
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