『生まれ変わったらミニーちゃんになるのが夢』が口癖で、滋賀から毎年1回は妹と私と3人で(ディズニーよりガンダムが好きな父はお留守番)千葉まで連れて行ってくれていたほどのディズニーファンの私の母。
そしてその遺伝子をそっくりそのまま受け継いだ長女の私。
ディズニーが好きすぎるあまり、この冬20時間以上かけてフロリダのWalt Disney Worldまで行き、そこでいい意味でも悪い意味でも日本のディズニーとの違いを感じてきました。
ここ最近、パスポートの値上げ(6900円→7400円)だったり、先日キャラクターダイニングの完全予約制および60分というシビアな時間制限が設けられたりと色々お騒がせな東京のパーク。
海外パークはパリとフロリダの2カ所をそれぞれ一度ずつしか訪問していませんが、それでも抱かざるをえない、最近の東京のパークへの『?』な感情。
カメラブログなのに話題が逸れますが、このモヤモヤ感を色々書き出してみたいなと思い筆を取り始めました。
毎度毎度前置きが長すぎるので、早速目次と行きましょう!どん!
【目次】
- 私が感じる東京への不満を書き出してみる
- ネットやアプリを駆使する海外・それを活用できない東京
- コンテンツを壊すのは、そのコンテンツを愛するオタクだという話
- そもそも『夢の国』って何だろう?
- それでも日本のディズニーは素晴らしい
- おわりに
1.私が感じる東京への不満を書き出してみる
≪難民多すぎ問題≫
最近頻繁に『顧客満足度が低下している』という内容の記事がよく出てくる東京のパーク。
・「夢の国」東京ディズニーリゾートに異変の兆し : 深読みチャンネル : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 1/3
・ディズニー 満足度低下の背景(2016年2月22日(月)掲載) - Yahoo!ニュース
この一番の原因は間違いなく『難民』が多すぎること。
トイレに入るのに10分並ぶ『トイレ難民』、ご飯を食べるのに1時間並ぶのは当たり前の『食料難民』、アトラクションもキャラクターグリーティングも大行列の『エンタテインメント難民』…。
トイレ難民に関しては、エリアの一部で改装をおこなっていると必然的にトイレが混んでしまうのは分かる。
ただそれでもトイレの外にまで待機列ができるのは『異常』だろうと思うのです。
ある程度待つことは想定していたとしても、トイレで待たされ食べ物で待たされ次はアトラクション…となると満足度が下がるのも当たり前。
フロリダではトイレでも食糧確保でも難民化することは一度もなかったので、東京に対して余計に『?』となってしまったわけです。
≪パークの雰囲気がめちゃくちゃすぎ問題≫
私が通っていた滋賀県の中学校の修学旅行は東京で、2日目がディズニーランドでした。もう7年前も話になりますが、その当時『制服でパークを回ってはいけない』という決まりがあったそうで、各々私服でパークに入ったのを覚えています。
数年後『制服ディズニー』を公式も推しはじめ、『ランドセルディズニー』『パジャマディズニー』まで出現。一部ツイッターで話題にもなってました。
昔からおそろいのカチューシャやTシャツを着るのはよくあることですし、ディズニーの楽しみ方のひとつです。しかし、服装が目立つ上に行動が目立つ(柵にのぼる・組体操での記念撮影)集団が増えたことも、満足度低下の一つではないかと思います。
≪開園ダッシュが悪質問題≫
開園ダッシュとは文字通り開園(大体8時)と同時にパーク内を猛ダッシュし、ファストパスやショーパレードの場所取りをする行為。
経験者も多々いるでしょう。でもこれ海外では見かけられないのです。なぜでしょう?
海外ディズニーがすべての面で日本よりも優れているとは思ってませんが、確実に海外が優れていると思った部分があったのです。
2.ネットやアプリを駆使する海外・それを活用できない東京
フロリダ・WDWではファストパス(FP)は『ファストパス+』と呼ばれ、ゲストは誰でも3種類のFP+を取得することが出来ます。
このファストパスはアトラクションだけでなく、キャラクターグリーティングやショーにも対応しており、その取得方法は基本的にネットでの事前予約。
これが先ほどの『開園ダッシュが起こらない』理由です。走るメリットがないですからね。
この『事前予約』というのが定着したおかげで、FP+だけでなくレストランも予約が基本になっています(セルフサービスレストランを除く)
さらにWDW公式が『My Disney Experience』というアプリを出しており、このアプリ内でFP+の当日取得および変更が可能。
さらに園内Wi-Fiが一部アトラクション内を除いてほぼ完備されているため、外国人である私たちでも園内でこのアプリを十分に活用できる。
何が言いたいかというと、フロリダは現代技術・つまりインターネットやアプリを活用できており、その結果ゲストの滞在における満足度を上げることが出来ているのです。
一方東京は公式アプリも園内Wi-Fiもありませんし、ネットを活用できる場面が圧倒的に少ない。ホテルの予約と一部レストランの予約だけ。
最近になってようやくシンデレラ城で行われるプロジェクションマッピング『ワンス・アポン・ア・タイム』、その他2つのショーの抽選アプリが登場しましたが、知名度ってどのくらいなんだろうって思います。
確かにネット設備やアプリ開発には膨大な費用と手間はかかるに違いありません。
でも、これが整備されれば少なくとも開園ダッシュはほぼなくなりますし、食料難民の数も減らせるはずなんですよね。フロリダにできて東京でできないって不思議だな…と感じるほど便利なのに。
これが採用できない理由は色々あるのでしょうが、その一つは『日本のゲストがそれを受け入れられない可能性』もあるのかなーなんて思ったりします。
激しく話題が脱線しますが、スシローって予約アプリを出しており、家を出る前に予約番号を発行でき、店に着いてそれを見せればスムーズに席に案内されます。でも、店の待機場所にはそれを知らず待ち続ける人が大勢。『スシローだから』なのかもしれませんが、もしかしたらあまり新しいアプリなどを活用しない傾向があるのかなと思ったり…。
独り言はほどほどに、話を戻します。
実際にフロリダで3枚のFP+が確保されているのは安心でしたし、充実度も増しました。
何よりも家のPCやスマホでどのアトラクションに行くか迷うことが出来るのってラクですし、当日の朝も気軽にパークに入ることが出来ます。
パークチケットを立て続けに値上げしているのであれば、値上げ分をこういった面に反映してもらえるなら納得できるのになぁと思うのです。
3.コンテンツを壊すのは、そのコンテンツを愛しすぎるオタクだという話
前からこういう記事を書きたいとは思っていたのですが、『書くぞ!』と思い立ったきっかけがホライズンベイ・レストランが完全予約制かつ60分の時間制になったことでした。
ホライズンベイ・レストランとは、ディズニーシーにあるキャラクターダイニングで、ミッキーミニープルートに会えるレストラン。予約なしで並べば入れ、時間は無制限でおよそ3000円。
それが予約に時間に…と制限まみれになった背景は色々あるのでしょうが、
私も見かけた『行き過ぎた長時間の居座り』は確実に原因だったろうなと思います。
1度オーダーだけして、閉店までそこにずっと居続ける。確実に迷惑行為ですし、本当にいるの?って感じですが、実際にいます。
また、同じくディズニーシーのセイリングデイ・ビュッフェも予約制に変わるそう。
こちらは昨年のハロウィンで『手下』で大荒れになり、一時待ち時間が600分を超えたレストラン。
手下とは:2015年のディズニーハロウィンの不定期の小規模なショーであるアトモスショーに登場した、ディズニーアニメの悪役(ヴィランズ)の手下を名乗る人物たちのことであり、オタク受け抜群のビジュアルとガバガバの設定で腐女子に大ウケし、大変な騒ぎになっていた。
この手下に関しても、レストランにおける席の居座りや撮影マナーの悪化で色々物議を醸していました。
キャラクターグリーティングにしても、割り込みやダッシュ、いわゆる『出待ち』なんかもあるそうで、日本のキャラグリはグリーティングの意味である『挨拶』とはかけ離れたものになっているように思います。
しかし、私がディズニーシーを初めて訪れた15年前、はっきり写真も記憶もあるんですが、ケープコッド(今ダッフィーエリアのようになってる場所)を歩いてたら、突然ミニーちゃんが出てきてご挨拶と記念撮影ができたのです。
つまり何が言いたいかというと、昔からこんなわけではなかったということです。
じゃあ何がこうさせたのか。それが一部の『ディズニーオタク』です。
ディズニーオタク通称『Dヲタ』の大半はキャラクターオタク。
キャラクターが好きだから、そのキャラクターを綺麗にかっこよくまたは可愛く撮りたい。そういうことから一眼所持Dヲタもわんさかいます。かくいう私もその一人。
ここ最近のSNS特にTwitterの普及によって、自分の写真を公開することが気軽に簡単になりました。
公開するなら当然『良い写真』もしくは『珍しい写真』の方が良い。大好きなキャラクターの貴重な一瞬を収めたいと思う気持ちは何も変なことはありません。
ただ、そういった写真を『載せること』にムキになりすぎているオタクが一定数いるように思うんです。
確かにそういった写真はウケが良い。RTもふぁぼもくるし承認欲求は満たされると思いますが、あれ?なんか方向性間違ってないか…と。
新しいショー、限定のショー、珍しいコスチューム、珍しいポーズ。ショーのポジションを何としても確保するため、何としてもグリーティングするため、狙いのポーズを決めさせるためにしたことは、自分にとっては良くても周りにとっては迷惑かもしれない。
私が特に好きであるパーク風景に関しても同じことで、花火の撮影や夜景なんかで狙った場所に人がいる、他のゲストが写りこんでしまう。それをぼやく。
パークは撮影するためのものではないはずであって、何か勘違いしていないか、と。
私も他人のこと全く言えないのですが、テーマパークで必死に撮影している人間って傍から見たら『異常』であり『キモい』んです。
キャラクターを撮るために必死に場所取りして必死に望遠レンズで追う。グリーティングにきて大きな機材でキャラクターを撮って帰る。オタクでない普通のゲストからしたらどう見ても『変』でしかない。
ただ、テーマパークは人それぞれの楽しみ方がある。それこそがテーマパークなのだから、撮影することは全く悪いことではない。
だから私も大好きなミッキーを撮り続けますし、オタクがみんな悪いわけではなく、大半のオタクは純粋なファンであり、パークを愛してマナーも意識しているはずです。
でも、一般的に見れば自分の行動は『異常』であること、そして『異常』は『迷惑』に繋がる可能性があることを認識した上で行動しないと、『異常』な行動をしてしまうまで大好きなキャラクターが、その行動によってかえって遠ざかっていくように思います。
コンテンツを壊すのは、そのコンテンツを愛するオタクだということはよくある。
生粋のアニオタの私は今までそういう場面に何度か見てきましたが、今東京でもまさにそれが起こっているのではないかと思います。
4.そもそも『夢の国』って何だろう?
値上げが発表されると言ってもいいほど現れる『夢の国なのに利益のことばかり…ウォルトはそんなこと望んでないよ…!』みたいなのは正直馬鹿馬鹿しいと思っています。
私もあなたもウォルトと見たことも話したこともないから、ウォルトの望みなんて知るはずも…なんてことは言いません(笑)
ただ、向こうもボランティアじゃなく立派な企業がおこなう商売です。新エリアの開発、相場の変化などいろんな要素が相まって値上げが起こるのは当然のことでしょう。
でも、じゃあ『夢の国』ってなんなんだろう。
以前の記事でも書きましたが、フロリダWDWには不満もたくさんありました。
でも振り返って思うのです、『あれは間違いなく夢の国だった』と。
パークにはゴミひとつなくて、食べたいときに食べれて(美味しいかどうかは別として)、会いたいと思ったらキャラクターに会えて、アトラクションも楽しめて、キャストは笑顔で、いつもどこかでショーが楽しめた。
『夢の国』に明確な定義はありませんし、それの捉え方は人それぞれだと思います。
『非日常を味わえる場所』『憧れのキャラクターやプリンセスに会える場所』『キャストの神対応を受けられる場所』はたまた『なんでも好き勝手出来る場所』と捉えている人もいるように見受けられます。
ただ、少なくとも私の中では、私の『夢の国』のイメージと今の東京は少し違っているように思うのです。
5.それでも日本のディズニーは素晴らしい
フロリダに行って一番感じたのは『ウォルト・ディズニーへのリスペクト』でした。『Fantasmic!』が上演前に自発的に観客席で始まったウェーブ、『Don't Stop Believin'』の大合唱、ラストシーンでミッキーが頂上に現れた時の大歓声は今でも忘れられません。
あの場にいた人たちはウォルトをリスペクトするからこそ、彼が生み出したディズニーの世界を自分たちにとってより楽しい場所に、そういう『夢』をかなえるためにあのように盛り上げていたのだと思います。
ここは日本だし、別にアメリカ人のようにウォルトをリスペクトする必要はない。
ただ、それがない上に『夢をかなえてもらう場所』『夢がかなって当然の場所』という受け身な感じになっているのが東京のパーク。それも『夢』と『わがまま』を勘違いしているゲストが増えている。
フロリダに行って、東京のパークのダメなところをいっぱい見つけましたが、いいところもたくさん見つけました。
グッズのクオリティ、食べ物のクオリティ、そしてなんといっても東京のキャストさんたち。彼らは本当にすごすぎる。
やっぱり日本のディズニーってあらゆる面で素晴らしいし、ディズニーキャラクターは勿論、あの場所の空気感は嫌いになれない。やっぱり好きなんです。
でも、今の東京のパークでかなう『夢』はよくわからない。
値上げしてもなお下がり続ける満足度、変わらない設備。制限され続けるキャラクターとの触れ合い、そして規模縮小され続けるショー。
色々書いてきたように、ゲストやそれ以外の事情などで仕方のないこともあるのでしょうが、ディズニーが好きだからこそ、やっぱり寂しさを感じます。
6.おわりに
この記事で誰かに注意を促したいとか、運営に意見が届けばいいななんてそんなことは全く思っていません。離れたいなら何も言わず離れたら良いと思われる方がいて当然です。
でも、なんとなく言ってみたかった。やっぱりディズニー好きなんですよね。なかなか抜けられない沼にズブズブです(笑)
写真とディズニー用のTwitterのアカウントを作って早半年。
『今まで知らなかったけどこんなことがあるんだ・こんな人がいるんだ』ということを知り、自分の中で最近の東京への不満がなんとなく消化できたので、思い切って書いてみました。書きまくったら今6000字の一歩手前ですよ。長っ。
私の大好きな場所である東京ディズニーリゾートが、これからも末永く私にとって、そして多くの人々にとって『夢と魔法の王国』そして『夢がかなう場所』であれば良いなと思いながらこの記事を締めたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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