■工学研究科定員削減は必至

某大学の工学研究科の近くで働いているのだが、工学研究科の定員削減は必至だなと思う。

• キャンパスは中国人、インド人ばかり。日本人少数。日本の税金で外国人を育てるのは？？
• 日本人も時々いるけど、社会情勢に疎いとか専門のことばかり学んでいて視野が狭いとかで、世間ズレしている学生に限って大学に残る。コミュニケーションが難しい学生が一部いる（主観だが、建築とかビジネスエンジニアリングとかはまとも。モノづくり系が一方的にしゃべる、あるいは何もしゃべらないのでこちらがかなり気を使わないといけないというタイプが多い）
• 原子力とか機械工学とかモノづくり的な方向の専攻の院生がＳＥやコンサルを志望して途中で辞めていく（あるいは博士号を取ってからＳＥになる）。日本のモノづくりをなんとか再生したいと言いながらも、メーカーに行ってもどうにもならないとわかっていてそちらに行くという。彼らには理数系の素地があるから情報系でもやっていけるんだと思うけど、じゃあ何のために大学院に行ったのかということになる。
• 情報、バイオなどこれから伸びる産業の教授は企業とのコネがない。なのでそういう研究科の学生は自力で就職するしかない。
• ものづくり系の研究室は企業と強いつながりがある。多くの学生は教授の推薦で就職する。ただ、巨額の赤字を出していて中国や台湾の会社に買われそうな会社もちらほら見える。推薦で就職した彼ら、彼女らは就活したことがないまま中年になり、そこで会社が赤字だ転職しなきゃと就職活動を始めるんだろうけどまともに就活できるのかな？
• 文科省がお金を出してこういう現状を変えるべく、プログラムをやっているけど、教授と企業のつながりの中で仲良しでシンポをやって、知り合いが「外部評価」をしてという状態なので何も変わらない。大赤字を出している企業に限って「私たちは大企業」と繰り返し、そういう人が内部に入り込み社内政治みたいなのを始める。楽天とか新興企業は嫌いだと繰り返し言う。何か新しいことが始まる様子は見られない。
• ということは文科省の予算は無駄ということで、そのうち予算は切られて、社会に役立つ人材を育てられない工学研究科の定員は削減されるだろうな。おそらく今のプログラムは定員削減の時の理由づけとして使われる。「お金を出してプログラムをやったのに何も変わらなかったじゃないか、だから定員削減するんだ」と。

こうやって日本の産業は終わっていくんだ。残念だと思うけど個人ではどうにもできない。

ツイートする

Permalink | トラックバック(0) | 13:25