どうやら2016年の後半には、クレジットカード払いが使える自動販売機が街頭に登場することになりそうです。
NECが2016年3月4日付で、クレジットカードやデビットカード払いに対応した、自動販売機向け決済ソリューションの販売を開始したとプレスリリースにて報じました。
NECは、決済端末1台で国内の各種電子マネーに加え、グローバルな決済手段である磁気ストライプ・接触IC・非接触ICの各種クレジットカード・デビットカードなどに対応した自動販売機向け決済ソリューションを業界で初めて製品化し、本日から販売活動を開始しました。
クレジットカード払いも利用可能:
今回発表された決済ソリューション*1では、従来、支払いに利用できなかったVISAやJCBといったクレジットカード決済にも対応可能とのこと。
しかも磁気ストライプによる決済だけでなく、ICチップを使った暗証番号取引までも可能になってしまいそうな話になっています(下記引用部分を参照)。
まぁ磁気ストライプ&サインレス決済ならわかるんですが、ICチップ&暗証番号入力についてはどうやって端末上で対応するんでしょうか?個人的に気になるところです。
決済端末1台でFeliCaを採用した国内の各種電子マネー(iD、交通系IC、nanaco、QUICPay、楽天Edy、WAONなど)に加え、グローバルな決済手段である磁気ストライプ・接触IC・非接触ICの各種クレジットカード・デビットカード(VISA、MasterCardなど)や、プリペイドカード(au WALLETなど)に順次対応予定。
また、支付宝(アリペイ)をはじめとするQRコードを利用したオンライン決済にも対応予定。これにより、訪日外国人旅行者の利便性向上や需要取り込みを実現。
QRコードを利用したアリペイにも対応:
加えてこのNECの決済ソリューションではアリペイなどのQRコードを利用した支払いにも対応する模様。これはこれで素晴らしいことではあるんですが、逆にこれだけ対応できてしまうと端末周りがグチャグチャになってしまわないか心配ではありますね。
かの有名なセブンイレブンのコーヒーメーカー周りが大変な感じになってる、あの画像のような状況にならないことを祈るばかりです(下記画像)。
セブンイレブンのコーヒーマシーン。補足が増えすぎてるwwwwww http://t.co/kqFFG5cAAO pic.twitter.com/0EuOuciOjW
— attrip (@attrip) 2015年1月29日
カード払いは外国人観光客への対策:
ちなみに説明するまでもありませんが、今回、自動販売機にクレジットカード払いやデビットカード払いが対応する背景には、急増する外国人観光客の利便性向上…という目的があります。
訪日外国人旅行者は2013年に初めて1,000万人を突破し、2015年は1,973万人にまで拡大しており、2020年に向けて今後も増加が見込まれます。こうした中、現在の自動販売機は、主に現金と国内の各種電子マネーのみ対応しており、インバウンド需要の取り込み拡大に向け訪日外国人旅行者が保有する各種クレジットカード・デビットカードなどグローバルな決済手段への対応が課題となっています。
確かに現状の現金&日本国内でしか使えない電子マネーのみの対応では、外国人観光客に優しい自動販売機とはいえないので、この対応は当然のところなのかも。
今後、NECの目標数値としては2019年までに10万台の決済端末設置を目指しているようなので、もしかすると3年後にはどの自販機でもクレジットカード払いが当然のようにできる時代になっているのかもしれませんね。期待しましょう!
以上、ついに自動販売機でもカード払いが使えるように!NECがクレジットカードやデビットカード払いに対応した、決済ソリューション販売開始…という国内ニュースでした。
参考リンク:
先日のニュースでは、政府方針として観光地のクレジットカード払いを増やしていこう…というものもありました。日本もいよいよ現金払い主流の世の中ではなく、クレジットカードや電子マネー払いが主流な世の中になっていくのかもしれません(東京オリンピックがひとつの契機になりそうな感じ)。
*1:個人的に、一般の方がすぐに理解できない「ソリューション」という言葉はあまり使いたくないのですが、NECのニュースリリースを引用する形での記事になるので申し訳ございません…。