足の速いうさぎが足の遅いかめに向かってさ
「あなたはのろまだぁ~」
と馬鹿にしてね。かめは
「じゃあ、勝負しようよ」
とうさぎに言い放ったんだ。もうね、何だかんだでさ、うさぎとかめは競争することになったんだよ。
いざ競争がはじまってね。かめはUFOのように空を飛んでさ。あっという間にうさぎを追い越こすんだよ。
めでたし、めでたし。
これはあくまで自分の創作で、あり得ない話です。イソップ童話ではね、いざ勝負がはじまるとさ。
あっという間にうさぎはかめを引き離し消えていくんだよ。余裕しゃくしゃくのうさぎはね。
木陰で休んで眠りこけるんだ。遙か彼方に行ってしまったうさぎを見てさ。怯むことなくかめは地道にコツコツ歩み続けるんだよ。
ぐーすか寝ているうさぎ。ひたすら歩くかめ。やがて木陰で寝ているうさぎをかめは追い越してね。
うさぎに勝利してしまうかめの話がうさぎとかめなんだ。世の中にはうさぎのように高い能力でさっさと仕事をこなせる人がいる。
また、仕事がなかなか終わらずかめのようにじっくり腰をすえてコツコツやらなければいけない人もいるんだよ。
あなたはどちらのタイプですか?
自分はどちらかと言えば後者のかめ
何故ならさ、自分が想像していた以上に鍼灸学校での勉強ができなかったからなんだ。
1年前期後半の途中で頭が真っ白になってしまってね。周りが難なくこなしていることが、どうして自分はできないんだろうと悩んだんだ。
そんな時にさ、うさぎとかめの話を思いだしたんだよ。うさぎが先に行ってしまったとしてもね。
かめは諦めずに進んでいく。それは周りのスピードがどうであれ、自分のペースでかめのように進んでいけばいいと言われているようでさ。
救われたような気がしたんだ。周りが1時間でできることをね。自分は4時間かけないといけないならば4時間かければいい。
例え何十時間かけたって構わない。最終的にできるようになればいい。おぼえることができればいい。それだけなんだよ。
そう思い始めたら気が楽になった。ある知り合いの老婆がさ、自分にしみじみと人は変わるものなのよと言ってたんだ。
人は変われるのかもしれない。1年後期の定期テストで自分はある教科で100点とることができたから。
そのためにね、何日も、何十時間も暗記するために時間を費やした。自分でもどうしたんだろうと思うほどだったよ。
一度でいい、どの教科でもいいから100点をとってみたい。それが自分へのこれからの自信に繋がると思ったんだ。
これからも自分はかめのように諦めずに歩き続けたい。