『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』や『99%の社長が知らないお金と銀行の話』など、ベスト&ロングセラーを次々世に出すカリスマ経営者として知られる、株式会社武蔵野社長の小山昇氏。
武蔵野は、日本で初めて「日本経営品質賞」を2度受賞(2001年度、2010年度)した。
小山氏の待望の新刊『1日36万円のかばん持ち――三流が一流に変わる40の心得』が、2月19日(金)に発売!
発売前から本連載が注目されたが、2月22日の「日経新聞」に大きく掲載&2月23日リリースの「社内不倫記事」が16万PV(ページビュー:アクセス数)を集め、アマゾン総合1位に。リアル書店でも「初登場1位」が相次ぎ、第3刷が決定。
東洋経済オンラインの最新!「ビジネス・経済書」ランキングでは、アマゾンの「ビジネス・経済書」で週間1位(2月21日~27日)になった。
2004年からスタートした、3日で108万円の現場研修(=1日36万円のかばん持ち)が年々話題となり、「70人・1年待ち」の人気プログラムに。
最新刊『1日36万円のかばん持ち』には、108万円の現場研修のノウハウが1冊にギュッと凝縮されているらしい。小山氏は言う。
「この1冊を読むだけで、“経営の3種の神器(現場、環境整備、経営計画書)”のエッセンスが身につくようにしました。現場の汗を感じ、“毛穴”から吸収できる経営のオール・イン・ワンブック。3日間総額108万円の価値を出し惜しみなく体系的に収録。ですから、この1冊だけは、かならず読んでください」
どんな思いで、すぐに現場で使えるノウハウと面白エピソードを一冊にとじ込めたのか?
3月7日にも「日経新聞」に大きく掲載された著者に、三流が一流に変わる【心得09】を紹介してもらおう。
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小山昇と「かばん持ち社長」との会話
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年山梨県生まれ。
「大卒は2人だけ、それなりの人材しか集まらなかった落ちこぼれ集団」を毎年増収増益の優良企業に育てる。2001年から同社の経営のしくみを紹介する「経営サポート事業」を展開。現在、600社以上の会員企業を指導しているほか、「実践経営塾」「実践幹部塾」「経営計画書セミナー」など、全国各地で年間240回以上の講演・セミナーを開催。1999年「電子メッセージング協議会会長賞」、2001年度「経済産業大臣賞」、2004年度、経済産業省が推進する「IT経営百選最優秀賞」をそれぞれ受賞。日本で初めて「日本経営品質賞」を2回受賞(2000年度、2010年度)。2004年からスタートした、3日で108万円の現場研修(=1日36万円の「かばん持ち」)が年々話題となり、現在、70人・1年待ちの人気プログラムとなっている。『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』『朝30分の掃除から儲かる会社に変わる』『強い会社の教科書』(以上、ダイヤモンド社)、『99%の社長が知らない銀行とお金の話』『無担保で16億円借りる小山昇の“実践”銀行交渉術』(以上、あさ出版)、『【増補改訂版】仕事ができる人の心得』(CCC メディアハウス)などベスト&ロングセラー多数。
【ホームページ】 http://www.m-keiei.jp/
小山 小田島社長は、地元の名士としてチヤホヤされたいのか、社員の家族から喜ばれたいのか、どちらですか?
小田島 もちろん、社員の家族です。社員と、社員の家族を幸せにしたいと思っています」
小山 あなたは、言っていることと、やっていることが違う。あなたが気にしているのは、 「自分のメンツ」 だけ。このままだと、取り返しのつかないことになるよ。
右肩下がりの業界で、
「5年で2.5倍」の売上を達成できた理由
株式会社小田島組は、岩手県内における公共土木事業を主に請け負っていて、かつては「やればやるだけ、儲かる」「待っていても仕事がくる」という状況でした。
ところが、世情の変化にともない、建設業界は厳しい経営環境を強いられるようになります。1998年以降、公共工事の急速な減少により、小田島直樹社長も「やればやるだけ、儲かる」などと大仰にかまえていられなくなったのです。
そこで私は、小田島社長にあることをやらせることにしました。それは、「縄張り荒らし」です。
つまり「同業者の仕事を横取りする」ように指導をしました。
建設業界は、「ほかの地域の仕事を取ってはいけない」という暗黙のルールがあって、領分やテリトリーが慣例的に決められています。同業他社はライバルというより、実際は、古いしきたりに守られた仲間でした。
縄張りを荒らせば、業界からひんしゅくを買うのは必至です。難色を示す小田島社長に、私はこう言いました。
「隣の地区に仕事があるのに、どうしてそれを取りにいかないのか。縄張りを荒らすのが嫌だったら、別のコンサルタントを紹介するから、そっちで勉強してください」
恥もプライドもかなぐり捨て、必死にならなければ、社員も社員の家族も守ることはできない。それなのに小田島社長は、「社員と社員の家族が大事」だと口では言っておきながら、世間体のほうが大事なのです。
「当時は、社員との飲み会があってもドタキャンして、地域の社長仲間との飲み会を優先していました。でも、今は違います。地元でいい顔をするのをやめたんです。地元建設業のパイが縮小しだした時期でしたから、小山社長のひと言で、隣の地区から仕事を取ることを決めました。ほかの地区に飛び込んでいくのは、死ぬほど怖い。けれど、小山昇に叱られるほうが何倍も怖い(笑)」(小田島社長)
公共事業の削減により、地方の建設業は伸び悩んでいますが、小田島組は別です。2008年は5000万円の赤字(売上7億円)でしたが、2013年6月の売上は、18億円。5年前の「2.5倍」に成長しています。「5年で2.5倍」の売上を達成できたのは、新規開拓に乗り出したからです。
「昔は、どんな仕事でもやれば儲かっていたんです。でも今は違います。小山さんが言うように、『これまでと同じやり方、同じ人、同じ商品ではダメ』なんですよね。だから、仕事のやり方を変えていかなければなりません。縄張り荒らしのほかに、社員教育にも力を入れています」(小田島社長)
たとえば、1000万円の銀行預金の力は、金利が1%だとすると、年間1万円しかありません。でも、社員教育のパワーは、年間1万円以上です。
「10人に100万円ずつ投資したら、絶対に1万円以上の価値を生み出すはずです。なおかつ社員教育は、有効期限がありません。2年でも3年でもさらに増幅されます。利益を銀行に眠らせておくよりも、社員教育に投資したほうが得ですよね」(小田島社長)