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第六駆逐隊  にゃんことらぶる! 作者:月猫シャルル
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猫さん発見なのです!

今回は初めて二次創作に挑戦してみました

第六駆逐隊の可愛い面々を思いながら書きました

登場キャラもこれからだんだん増える予定ですので乞うご期待!!
暁は今、猛烈に悩んでいた。
 理由は簡単。
 猫を見つけてしまったのだ。
 箱の中でうずくまっている猫。
(暁ダメよ。レディーなら規則は守らなきゃ)
暁が所属している鎮守府では猫の飼育は禁止されている。提督には何かトラウマがあるらしくて猫を見るとひどく怯えて引きこもりになってしまうのだ。
 だが、この猫を放置しておくのもかわいそうな気がする。自称レディーな暁はこの場で猫を見捨てて規則を守るのか、それとも規則を破っても猫を助けてあげるべきか迷っていた。
 その白猫はうるうるとした目で暁のことを見つめる。
(か……可愛い……。いや、やっぱりダメよ。あ……でも、ここに置いて行ったらこの子、他の娘に見つかっちゃうかも……どうしよう……)
 皆でいると強がるのだが、一人で悩むことに弱い暁である。
 「暁ちゃんなのです? ここで何をしてるのですか?」
突然背後から声をかけられ、慌てた暁は咄嗟に猫を庇うような恰好になってしまう。
「な…何でもないわよ? レディーに隠し事なんてないんだからっ」
振り返って慌ててごまかすと電は軽く首をかしげる。
「暁は隠し事が下手ね。バレバレじゃない」
雷が呆れた表情でそう呟いた直後に暁が庇うように凭れていた段ボールが何ものかによって持ち上げられる。
「これは……猫だね?暁」
響が段ボールから白猫を持ち上げて無表情に左右に軽く揺らしている。猫はとても嫌そうだ。
 「まさか猫とは思わなかったわ。猫はダメって司令官にも言われてるじゃない」
雷がわざとらしいため息とともに呟く。
「別に飼ってるわけじゃないわよ! 今、ここで、見つけたの!」
「本当かしら?」
「本当よ! 私はお姉ちゃんなんだからねっ!」
 暁の叫び声に驚いたのか、猫が響の手の中から飛び出す。
「わわっ……」
 猫は暁の足にまとわりつく。
「猫さんはお姉ちゃんに懐いているみたいなのです」
「本格的に困ったことになったわね。どうするのよ、姉さん」
「むぅ……」
「まあ取りあえず司令官のところに行かないかい? 報告はしなきゃいけないと思うんだ」
猫に逃げ出されて少し寂しそうな表情の響が言う。
「そ……それはダメよっ! 司令官には内緒なんだから」
「レディーは嘘をつかないんじゃなかったの?」
なかなか痛いところを突く雷である。
「嘘じゃないわっ! 秘密よ! 隠された内面もレディーには必要なんだから!」
「姉さん、それは子供の言い訳だ」
「そうね」
「子供なのです」
「うるさいわね!」
さすがの寛大でレディーなお姉ちゃんも妹にここまで言われたら引き返せないのである。
「とにかく一回部屋に戻るわよ! 作戦会議ね!」
 姉が突拍子もないことを言い出すのは今に始まったことじゃない。妹たちは先導するように歩く姉を呆れたような、それでいて少し嬉しそうな表情で眺めながら後を追った。
 部屋に帰ると猫は炬燵に潜り込み、四姉妹もそれぞれ四方に座る。
 「さて……どうするのです?」
「普通に考えて司令官に隠し通すのは無理よ。いつかバレるわ」
雷は呆れ顔で肩をすくめる。
「そうよね……。でもあの司令官よ? 捕まったらどんな目に遭うか分からないわ」
暁の膝には猫の感触が伝わってくる。
「でもこの部屋には猫を飼う道具なんてないよ。どうするんだい?」
響は肩まで炬燵に潜って答えた。
「まず餌が必要よね。それと首輪。あとは……」
暁が指を折りながら考える。
「あとはトイレ用の砂と……あとは何が必要かしら」
雷はこめかみのあたりをグリグリやりながら言う。
「こういうのは詳しそうな人に聞いて見るのがいいのです」
「そうだね。私たちがここで考えていても仕方ない」
「猫と言えばあの人よね。ね、暁?」
「そうね」
四人はある軽巡洋艦のことを思い浮かべていた。
次回は猫と言えば……のあの軽巡が出る予定です

なるべく早く書けるように頑張ります!

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