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[オピニオン]羅州市長夫人のパワハラ

Updated March. 12, 2016 07:06

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仕事の強制の相次ぐ無罪、公正委は、無理な法執行を是正せよ。

全羅南道羅州(チョンラナムド・ナジュ)は、高麗(コリョ)の成宗(ソンジョン)の時から朝鮮末期まで、全羅道の中心都市だった。朝鮮時代、羅州牧使は正3品の高い位だったが、羅州市内には牧使が暮らした住居、琴鶴軒(全南文化財資料第132号)が復元されている。ここには、1000年間300人を超える羅州牧使の中でも断然一番とされる兪昔曾(ユ・ソクチュン)の名前を取った部屋がある。

◆1610年と1619年。彼が2度も羅州牧使に赴任した理由が感動的だ。光海君(クァンヘグン)日記によると、百姓たちは兪昔曾が任期を終えて離れた後も、「また赴任してほしい」という切実な上訴とともに力を合わせて米300石を納めた。それほど善政を施す清廉な牧民官として尊敬と愛を一身に受けたのだ。兪昔曾が2度目の赴任をすると、すぐに村の人々は今度は留任のために米2000石を集めた。

◆羅州市の姜仁圭(カン・インギュ)市長の夫人が2014年夏から昨年末まで、館内外の行事に出席する際、社会福祉課の2人の女性公務員を随行員のように200回以上同行させたことが、行政自治部の調査結果、明らかになった。2014年の6・4地方選挙で市長に当選して以降、税金で給与を受ける公務員が2日に1度、出張届まで出して市長夫人にお仕えしたのだ。地方公務員の勤務規則や服務条例のどこを見ても、民間人身分の市長夫人の随行や行事に関する規定はない。上司の夫人をお供する間、彼女たちの空席は誰が埋めるのか。夫の社会的地位を利用した夫人のパワハラなのか、さもなければ自分をファーストレディ級と勘違いした純真さなのか。

◆地方自治制の復活後、民選自治体首長が権力を振るい、不正と横暴が絶えない。地方権力の牽制装置がないと見ると、民選市長の夫人が昇進不正に関与して拘束された例をはじめ、家族に関連した雑音が頻繁だ。過去「将軍がワンスターなら、夫人はツースター級」という笑い話があったが、今は牧民官の夫人が強大な影響力を振るうことになったのか。兪昔曾が生きていれば、現代版羅州牧使の夫人の行動に何と言うだろうか。

高美錫(コ・ミソク)論説委員 mskoh119@donga.com