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あの世とこの世をつなぐ 被災地で“幽霊タクシー”が話題

週刊女性 ) 2016年3月11日(金)配信

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恐怖におののくだけの怪談話とは結末が異なり、どこか温かみがある。

実は記者も、石巻周辺で幽霊の目撃談を耳にしたことがある。震災の遺族から直接聞き、リアクションに困った。あらためて石巻駅でタクシー運転手に聞いた。

「南浜町の工事現場に男の幽霊が立っているらしい。霊感の強い人は昼間でも見えるって」(60代の男性運転手)

「自分で死んだことに気づいていない幽霊が沼の縁に現れる」(50代の男性運転手)

40代の男性運転手の案内で南浜町に向かった。

「震災翌日、火の粉と煙で空爆されたみたいだった。身内をここで亡くしたので、どうしても来たくなる。でも来ると具合が悪くなる」(運転手)

旧北上川にかかる日和大橋に向かった。大きなアーチがかかった高さのある橋だ。

「震災時は大渋滞して、津波がきたとき橋の上に止まっていた車だけ助かったという。高い橋なので津波をかぶらなかった。それで橋に登ろうとする霊さん(幽霊)が出るようになって、一時、夜間通行止めになりました」

別の橋では乗客から「この橋は幽霊が集団で登って来るから渡らないでくれ」と頼まれたこともあるという。

幽霊を乗せたタクシー運転手から話を聞くことはできなかった。しかし、幽霊を「霊さん」と呼んだり、「さまようのもわかる」などと理解を示す運転手が多かった。

工藤さんが聞き取りした運転手は「幽霊が出たら、また乗せるし、普通のお客さんと同じ扱いをする」と話した。

続きを読む : なぜ、石巻のタクシー運転手

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