嫁は毎日、忙しい忙しいと言いながらキャンディークラッシュをしている。家事をしないので、なんの用事があるのか知らないが、とにかく忙しいらしい。
そんな忙しい嫁のために、ワタクシは毎日せっせか食事を作って応援している。
しかし、嫁は忙しい割にゆっくり食事を楽しみ、食後に熱いお茶を入れてじっくりとスマホをいじり始める。嫌がらせで、
「今、どんなご用事の最中ですか?」
と聞くと、キレながら
「用事している!」
と主張する。
そんな嫁を横目に、ワタクシは犬のように食事をかきこみ、掃除や洗濯を済ませて、手の空いた時間で仕事もしている。ここはどっかの居酒屋チェーンなのか?
最近になって、嫁の用事が食後に集中していることに気が付き始めた。もう、おわかりいただけただろうか?
これが、ホントの爪楊枝。つまらないことを言ったが、コレがマジなのだ。
嫁は本当に、食後に爪楊枝で定食屋にいるおっさんのように、シッシ言いながら歯クソのお掃除をする。マナー的にもアウトだと思うのだがお構いなしにシッシやる。
一通りお掃除が終わると、爪楊枝を咥えながら、スポーツ新聞を読むかのようにキャンディークラッシュを始める。
まだ、そこまでは許せる。好きで一緒になった仲だ。それぐらいは愛があれば大丈夫だ。
だが、キレイ好きなワタクシの地雷なのが、舐めて揉んでしゃぶってビチョビチョになった爪楊枝を食卓の上にじか置きして放置するのだ。
もう、愛を通り越して嫌悪しか生まない妻の幼児的な行為。これがホントの爪楊枝。もうワケがわからなくなってきたので、D・カーネギー先生に相談することにした。
嫁を説得する十二原則⑩
美しい心情に呼びかける
ワタクシは先生のアドバイス通り、嫁の子供を傷つけたくないという美しい心情に訴えてみることにした。
「子供が遊んで目を突いたりしないように、爪楊枝はテーブルの上に置かないでね。」
万事解決である。久しぶりに大成功。家で地雷を踏むことはなくなった。
相変わらずシッシはやってるが、ワタクシの作る料理は場末の大衆食堂みたいなもんなのでしょうがない。そこはもうあきらめよう。
今回は、楊枝だけに用心深く言葉を選んで正解だった。ワタクシの言葉選びも楊枝だけに超人的なセンスだった。皆さまもご精進ください。